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4年ぶりの熱戦 川内大綱引

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鹿児島県 薩摩川内市

■活気づく薩摩川内市 みんなで伝統を継承していく。
424年目の川内大綱引(県指定無形民俗文化財)が9月22日(金)夜、市中心部の国道3号で行われました。コロナ禍を乗り越え、実に4年ぶりの開催。この日を待ちに待った男衆約3000人が長さ365メートル、直径40センチメートル、重さ7トンの大綱を引き合い、激戦を繰り広げました。20時15分頃、一番太鼓の合図で引き合いを開始。引き隊の邪魔をする押し隊が敵陣に突進してぶつかり合う姿も特徴的で、迫力のある攻防が繰り広げられました。序盤は上方(かみがた)が一気に綱を引き寄せ、その後は膠着(こうちゃく)状態が長く続きました。21時10分頃、下方(しもがた)が反撃するも、再び上方が引き返し、膠着状態に。そして21時35分頃、双方の一番太鼓が鳴り響き、最後の力を振り絞って綱を引き合うと、その勢い余って綱が切れるという結果に。綱が切れるのは約20年ぶりだそうです。
「ルールに則(のっと)り、引き分け!」という審判長の判定後、男衆は握手や拍手でお互いの健闘をたたえ、大綱三本締めで今年の川内大綱引は幕を閉じました。

■下方 一番太鼓 井龍千樹
「本綱が終了した瞬間の達成感は言葉にできない」と話す井龍千樹(いりゅうかずき)さん。今回、下方の一番太鼓を務めました。学生の頃から川内大綱引に参加していましたが、本格的にかかわり始めたのは11年前、息子さんが大病を患ったことがきっかけだそうです。
「『病気が回復しますように』そんな願いを込めて太鼓隊に参加した」と話します。当時の一番太鼓を務めた方から御神酒(おみき)を頂き、神棚に飾ったところ、日を追うごとに息子さんの病気も回復の兆(きざ)しを見せ、川内大綱引の力を強く感じたそうです。
4年ぶりということもあって、本番前の緊張感に加え、「よし!全員で気持ちを一つに頑張ろう!」という気持ちが強く、良い雰囲気で本番に挑むことができたとのこと。「結果は引き分けだったが、綱が切れた瞬間のことは、正直覚えていない。達成感で胸がいっぱいだった。上方の一番太鼓と手を交わした瞬間に、現実に戻った気がする」と言います。
「今回、一番太鼓を務めるにあたって、歴代の3役などにたくさんのことを学ばせてもらった。また、川内大綱引が開催できるのは、さまざまな団体や個人の協力があってこそ。心から感謝申し上げます。薩摩川内市をあげて開催する行事。次世代へつなぎ、継承していきたい。これからもずっと」と熱い眼差しで話してくれました。

■上方 一番太鼓 田辺屋直宏
今回、上方の一番太鼓を務めた田辺屋直宏(たなべやなおひろ)さん。4年ぶりの開催ということで、楽しみにしていたのはもちろん、大役を任されたことから、緊張もあったそう。
「小さい頃から川内大綱引は身近な存在で、最初に参加したのは高校3年生。父も一番太鼓の経験があり、憧れだった」と言います。結果は引き分けに終わったが、本番まで考えた作戦を思い通りに実行することができ、満足して戦いを終えることができたそう。「目の前で綱が切れた瞬間は忘れることができないけど、一生に一度の経験ができて満足。また、自分の子どもたちに父親としてかっこいい姿を見せることができて良かった」と言います。
今回特に印象に残っていることは、開始直前、仲間に支えられながら騎馬に乗り、ふと後ろを振り向くと、押し隊や引き隊、ワサ係や観客の方々がたくさん見えて、胸が熱くなったことだそうです。
「これからも伝統を継承して、祭りのときぐらいは、地元に戻ってきてもらえるように、次世代を担う子どもたちに憧れてもらえるような存在でいたい」と話してくれました。

■大役を終えた川内大綱引の大綱
本綱が終わった後の大綱は、当日の22時ごろから解体され、トラックで搬出されます。
本綱で使われた「引き綱」は、家内安全や無病息災、商売繁盛のお守りとして家に持ち帰り、玄関や室内に飾る風習があります。
一方、国道では川内大綱引にかかわるスタッフや地域の方と協力し、清掃作業が行われます。23時には交通規制を解除するため、少し緊迫した雰囲気の中、きれいに清掃されます。
また、チェンソーで切断された大綱の一部は、さまざまな団体や個人に寄贈されます。そして最後まで残った綱は、肥料などにするために田んぼに戻されるそうです。
本綱が終了した後も、余すことなく綱を再利用し、地域に根付いた行事であることが分かります。

■都(みやこ)インター入口にある巨大なオブジェの正体とは
国道3号沿いに干支の巨大オブジェが期間限定で設置されているのはご存じでしょうか。「荷馬車(にばしゃ)組合」によって制作されたもので、平成15年から毎年通る人の目を楽しませています。川内大綱引で使用した綱を利用し、制作した来年の干支は、地元住民と協力して年末ごろに設置されます。
今年の干支はウサギ。綱の両端に作る「ワサ」を持つ高さ2メートル、横3・5メートルのウサギが登場しました。
通行人を楽しませるだけでなく、交通事故防止の啓発活動の一環でもあるこの干支のオブジェは、毎年年末から1月上旬まで見ることができるそうです。

■薩摩川内子供大綱引
薩摩川内子供大綱引は、川内大綱引400年祭(平成11年)のイベントの一つとして、歴史的伝統文化を子どもたちが体験することにより、次世代への継承などを目指す目的で「子供大綱引」として始まりました。
今年は、9月2日(土)、川内川河川敷の西開聞運動広場で開催されました。中学生が練った、長さ100メートル、直径約20センチメートルの大綱を、小学生が一番太鼓の合図のもと、一生懸命に綱を引く姿が見られました。
本市の伝統行事である川内大綱引。次の世代からまた次の世代へと伝統を継承していく姿が楽しみです。

■次世代に継承する
424年祭の川内大綱引。4年ぶりの開催ということもあり、熱気と歓声に包まれた一日となりました。この伝統を大切に守り、次世代へ継承するためにさまざまな活動が行われています。

令和4年度の広報薩摩川内9月通常版2~3ページでは、川内大綱引の歴史やルールなどを詳しく掲載しています。ぜひご覧ください。

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