■鹿児島県の郷土料理
サツマイモと秋ナスのがね
山下夏鈴(やましたかりん)さん
今回は、本市で新規就農者として農業レシピを営んでいる山下夏鈴さんに、サツマイモと秋ナスを使ったがねを紹介していただきました。
知人の紹介がきっかけで、3年前から焼酎の原料として使用される黄金千貫(こがねせんがん)(サツマイモ)を作っている山下さん。「焼酎を作っている方から、サツマイモ基腐病(もとくされびょう)の影響で、原料になる黄金千貫が足りないので作ってみないかという話があり、とにかくやってみようと思いました」と話します。農業の経験は全くありませんでしたが、もともと外で活動することが好きで、重機に興味があったことから挑戦してみることにしたそうです。「建物を解体するテレビ番組で、重機を動かしている人を見て、私がしたいことはこれだと思いました。その後、クレーン車などの重機の大型特殊免許を取得し、収穫などの作業の際に役立てています」と話します。
「がねは小さい頃から祖母が作ってくれて、家族みんなで食べている思い出の味です。小さなイモは出荷できないですが、料理には使いやすく、おいしく食べることができます。また、秋ナスを使用することで、ナスの柔らかさとサツマイモのサクサクの食感が楽しくなります」と今回の料理を選んだ理由を教えてくれました。
「黄金千貫を作るのは、除草作業をしたり、肥料の割合を考えたりと大変なこともありますが、自分が納得する黄金千貫が収穫できた時と、重機を操作している時がとても楽しいです。また、出荷できない小さなイモは、地域の無人販売所で販売することもあります。それを楽しみに待ってくれている方がいるのでとてもうれしいです」と話します。
「これからの目標は、出荷できる量を増やすだけではなく、1つ1つ大きくて質の良い黄金千貫を作ることです」と今後の意気込みを笑顔で教えてくれました。
◆レシピ
▽材料(2人分)
サツマイモ:1本
秋ナス:1本
ニンジン:1本
ニラ:3本
ショウガ:1スライス
卵:1個
薄力粉:70グラム
もち粉:30グラム
水:大さじ4
揚げ油:適量
〔調味料〕
砂糖:大さじ1と2分の1
塩:小さじ4
薄口しょうゆ:大さじ2分の1
▽作り方
(1)ショウガは千切り、それ以外の野菜は拍子木切りにして、ニラは同じ長さになるように切る。
(2)ボウルに卵を割って、白身をほぐすように混ぜ、調味料を加えて、さらによく混ぜる。
(3)(2)に薄力粉、もち粉を加えて、なじむようにさっくり混ぜる。
(4)(3)に切った野菜を入れ、衣が具にまとわりつくような感じになるまで、水を少しずつ入れながら混ぜる。
(5)形を整えて、170度の油できつね色になるまで揚げる。
~ワンポイント~
・ショウガを使うことで風味が増しておいしくなる。
・砂糖にザラメを使用すると甘みが増す。
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