■感動をその胸に受け継がれゆく郷土芸能
10月15日(日)、県指定無形民俗文化財「古田獅子舞」と市指定無形民俗文化財「古田棒踊」が4年ぶりに古田豊受(とようけ)神社で奉納されました。
多くの観客が訪れる中、迫力ある獅子舞、勇ましい棒踊が奉納され、豊受(とようけ)神社は大きな拍手で包まれました。
窪田良二さん(古田校区長)は「4年ぶりの奉納を多くの方に見守ってもらえて大変嬉しく思う。地域や保存会の力だけではなく、このように多くの皆さまに見守られ、そして大きな拍手を送ってもらうことで、伝統は継承されていくのだと改めて感じさせてもらった。奉納に携わっていただいた関係者の皆様、そして会場を訪れてくれた多くの皆さまに感謝したい」と話しました。
また、家族とともに会場を訪れた濱島英将さんは「小さなころに親に連れられて獅子に噛んでもらったことを覚えている。地元に戻ってきて、今度は自分の子どもを噛んでもらえるということは大変感慨深い」と話しました。
■古田獅子舞
●由来…明治時代の末、大分県から椎茸栽培のために古田に移住してきた川野幸太郎、石井又蔵の両氏が地区民に伝えたもの。大正3年に大正天皇御即位記念として初めて披露され、以来豊受(とようけ)神社の願成就に神楽として奉納されています。
●特徴…獅子2人、天狗1人、猿2人、太鼓2人、笛10〜15人で舞います。獅子を相手に天狗が茶化すことから始まる獅子と天狗の激しい争いが続き、1度天狗が負けますが、やがて活気づき、刀と軍配の巧みなあやつりで、獅子を弱らせていき、最期は引き分けとなります。猿はそれぞれ獅子、天狗側につき、獅子及び天狗の動作をまねながら、舞の道化役を演じます。また、獅子に子どもの頭を噛んでもらうと魔よけになると伝えられ、多くの家族連れが会場を訪れます。
■古田棒踊
●由来…日置郡から安城に移住後、古田に住むようになった上妻次郎氏が、大正10年、当時成年会員の上妻静馬氏等に教えたのがはじまりです。その後、豊受(とようけ)神社の願成就の余興として踊り伝えられたものです。
●特徴…入場・棒突き・踊り1回目・踊り2回目・退場で構成され、歌や囃子(はやし)に合わせて踊り、棒と鎌との打ち合いが特に激しく、速くて勇ましく踊られます。
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