天高く馬肥ゆる秋。コロナ禍と天候の影響で4年間実施できなかった市民体育祭が10月、5年ぶりに開かれました。近年、種子島には馬がめっきり少なくなりましたが、牛(和牛、乳牛)はたくさんいます。島の基幹産業である農業は、畜産、サトウキビ、サツマイモが主力ですが、中でも畜産は粗生産額が全体の約3分の1を占め、牽引車的な位置にあり、若手の活躍も顕著です。
9月末から10月はじめにかけて、和牛とホルスタインの県共進会がそれぞれ開かれ、西之表からも熊毛地区代表の牛たちが出品されました。霧島市の姶良中央家畜市場は畜産県・鹿児島らしく、県内各地からの出場者らでにぎわい、私も農家や関係者とともに両大会に出席しました。
県ホルスタイン共進会には熊毛代表として種子島の1市2町から計10頭が出品され、種子島高校生物生産科で飼育している3頭が登場。日頃から世話をしている生徒たちが、緊張した表情で牛の手綱を引いて審査に取り組みました。島の農業を支える若者たちの姿をたのもしく思いました。
また、和牛に関しては、種子島生まれの子牛がどう育っているか。10月初め、出水、薩摩川内、阿久根各市の肥育農家を視察しました。種子島家畜市場で年11回開かれる子牛せり市で多くは島外の購買者(肥育農家)に引き取られていきます。種子島屋久島の1市3町で年間ざっと6千頭が出荷され、うち3分の1の約2千頭が西之表産です。
購買者訪問は、市の畜産業発展に役立てようと、あかおぎ牛についての聴き取り調査と購買の御礼を兼ねましたが、「種子島の牛はよく育つ」と高い評価をもらいました。本市のふるさと納税の返礼品としても牛肉を採用しています。今後もさらに島の経済を牽引する役割に期待したいと思います。
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