市民の皆様におかれましては、市政運営に温かいご支援とご協力を賜り、心から感謝申し上げます。
新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが引き下げられてから1年以上が経ち、本市においても、各分野において、コロナ禍前のにぎわいが戻ってまいりました。この日常があるのも、感染拡大防止にご協力いただいた市民の皆様、そして現場で奮闘してこられた方々のおかげであることをかみしめ、改めて、感謝申し上げたいと思います。
令和6年10月には、市民体育祭を5年ぶりに開催することができました。各校区を代表する選手たちが集い、多くの市民の皆様が応援に訪れ、久しぶりの秋の風物詩は大変盛り上がるものとなりました。会場となった市営グラウンドでは、施設の老朽化に伴い、市営グラウンド整備事業管理棟改築工事が進められています。これまでの管理棟にはなかった更衣室・シャワー室、空調設備を完備し、2階には屋根付きの観覧席を設置します。また、令和7年度からは、トラック及びフィールドの全天候化、ナイター照明設備の整備、ウォーキング・クロスカントリーコースの整備等も計画されています。市民の皆様が安全・安心・快適に施設を利用し、様々な世代が集う、スポーツ交流施設になることと期待しています。
また、令和7年からは西之表港洲之崎地区において、耐震強化岸壁の整備に向けた、泊地の浚渫及び護岸の築造工事が始まります。これは、西之表港で取り扱う貨物の増加に対応することと、大規模地震発生時の防災拠点として、緊急物資の速やかな海上輸送等が可能となる輸送ターミナルを整備するものです。種子島のみならず、大隅諸島をはじめとする島々が被災した際の物資輸送の拠点としての機能も期待されています。
本市最大のイベントである「第55回種子島鉄砲まつり」においては、市民の皆様の協力のもと、大変多くの方にご参加いただき、盛大に開催することができました。
熊毛支部消防操法大会では、本市消防団代表の榕城分団が、小型ポンプの部とポンプ車の部の両部門で優勝を飾りました。本市消防団による両部門での優勝は、平成12年の大会以来、24年ぶりの快挙となりました。県操法大会は台風の影響により残念ながら開催されませんでしたが、今後の更なる活躍を祈念しています。
本市の各産業におきましては、物価高騰による影響が長期化するなど、厳しい状況が続く中、様々な支援策を行ってまいりました。
農業においては、基幹作物であるさつまいもについて、サツマイモ基腐病の被害が若干ありましたが、各農家による育苗期からの防除対策が功を奏し、年々発生が少なくなっております。畜産については、飼料代等の高騰による経営コストの増加と市場価格の低迷により依然として厳しい状況にあります。その他、水産はもちろん、商工業や観光業においても、物価高騰や世界情勢の多大な影響を受けていることから、国・県・関係機関と一体となって、各分野で回復に転じるよう、地域経済の活性化に向けたさらなる支援を進めてまいります。
馬毛島問題については、国が土地売買に関し地権者と一定の合意に達してから5年となりました。めざす基地の完成は、工期の大幅延長により5年余り先の令和12年が見込まれています。私は、現実の動きに対し、その都度、最善の選択を求め、対応してまいりました。地域社会の未来をつくりあげていくのは、ここに暮らす私たちの意思と行動です。市民の皆様の不安や期待の声をしっかりと受け止め、引き続き、市民の安心安全と市の発展に責任を有する立場として、市長としての責務を全うしてまいります。
これまで市民の皆様と一体となって、さまざまな施策に取り組んでまいりました。新たな年を迎えることとなりますが、本市が直面する課題の解決に向けて、さらなる努力を続けていく決意です。
結びに、市民の皆様のご健勝とご多幸をお祈り申し上げ、私の新年のご挨拶といたします。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>