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【人の風景】霧島に生きる Vol.188

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鹿児島県霧島市

■過去の自分を超え続ける、非凡なランナー
中村 高洋さん(40)
石川県出身。毎月のように全国のマラソン大会に出場。自宅ではギター、ベース、ドラムなどの楽器をたしなむ。国分在住。

※中村さんの競技記録一覧はこちらから(本紙PDF版15ページ参照)

例年2月に行われる、県下一周市郡対抗駅伝競走大会(以下、県下一周駅伝)。県内12地区のランナーがたすきをつなぎ、5日間で53区間583.3キロを走ります。昨年の同大会で、通算36回目となる区間賞を獲得し最多記録を更新したのが、京セラ(株)鹿児島国分工場に勤める中村高洋さん(40)です。姶良チームの絶対的エースとしてチームをけん引し、今年も大会出場と区間賞獲得の記録更新に期待がかかります。「昨年は故障の影響がありエース区間で走れなかったので、今年はエース区間での区間賞獲得を目指したい」と意気込み十分です。小学生の時に陸上競技を始めた中村さんは「市民ランナーとして走る父の姿を見て育ち、憧れもあった」と振り返ります。高校時代までは目立った成績は残せませんでしたが「とにかく走ることが楽しかったし、今でも楽しい。そう思えるのが今につながっている」と屈託のない笑顔を見せます。
名古屋大学在学中は陸上競技部に所属し、10.線構造研究の傍ら夜中などに時間を捻出して練習。大学院1年目に東海インカレで優勝、日本インカレにも出場するなど、選手として大きく飛躍する時期となりました。
大学院卒業後は京セラ(株)に入社し、同社の陸上同好会に所属します。フルタイムでの勤務を終えてから、体調や天候に応じて20キロほどのランニング。ほぼ毎日行う厳しい練習は午後9時から始まることもあります。「無理をしないようにと心がけ、特別な練習をしているわけではありません。走ることがただひたすら好きで、毎日の積み重ねが今の自分を作っています」と事もなげに話します。
さらに驚くべきは、中村さんが今もなお自己記録を更新し続けていることです。令和2年にハーフマラソン、翌年にはフルマラソンで県記録を更新。昨年11月に行われた八王子ロングディスタンス(10キロ)では、日本人40歳以上で初めて28分30秒を切りました。数々の実業団選手を打ち破ってきたことから、「最強の市民ランナー」と称されることも。「陸上競技は記録によって明確に自分の成長が分かるところが好き。タイムを更新できればうれしいし、過去の自分を超えたという達成感はひとしお」
今月行われる県下一周駅伝は、中村さんにとっても大きな意味のある大会です。「いろいろな人たちに成長した姿を見せられる大事な大会。知らない人から声をかけてもらえるのはうれしいし、地元の声援があるのは心強い。まだまだ姶良チームの後輩たちには成長してもらわないといけないし、ぜひとも僕の背中を超えていってほしい」
限界を感じさせない非凡なランナーの挑戦は、どこまでも続きます。

■県下一周市郡対抗駅伝競走大会
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市内中継所の通過予定時刻は本紙P16に掲載しています。

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