「生きていく上で欠かすことができない「食」を未来につなぐ、私たちのまちの新規就農者や農業後継者などを紹介します。」
永山弘明さん(39)牧園町出身、牧園町在住。
就農2年目。香輝園勤務。
営農類型:工芸農作物
経営作目:茶
営農面積:5.5ha
※香輝園のインスタグラムはこちら(本紙PDF版11ページ参照)
桜の花もいよいよ終わりを告げる4月中旬、市内の茶畑では一番茶の摘み取りが本格化します。
牧園町で茶の生産に取り組む永山弘明さん(39)は、2年前にサラリーマン生活に区切りをつけ、茶業を営む妻の実家で茶農家としての道を歩み始めました。「それまでは自分の仕事の合間に手伝いをする程度。当然不安はありましたが、未経験のことばかりで逆に楽しさを感じる毎日です」と、茶農家の先輩でもある妻の茜さん(28)の隣で話す永山さんの顔には、充実感が浮かびます。
「サラリーマン時代は、生活するためだけに働いていた気がします。今は自分が作ったお茶をおいしいと言って飲んでもらえることが一番の喜び。仕事にやりがいも感じられて、この道を選んで良かったなと思います。とはいえ、まだまだ覚えることばかり。紅茶の生産にも取り組んでいます。これからもいろいろなお茶作りに挑戦してみたい」。永山さんのお茶との奮闘は続きます。
■新たな味わいの有機和紅茶ほうじ
香輝園では、煎茶のほかに和紅茶の製造販売も行っています。「夫にお茶の知識がなかったことが、かえっていろいろなアイデアを試すことにつながっている」と妻の茜さん。試行錯誤の末に商品化したのが有機和紅茶ほうじです。有機栽培の茶で作った和紅茶を強めに焙煎(ばいせん)しており、口に含むとほうじ茶特有のしっかりした味わいとともに、ほのかな甘さが広がります。牧園町の霧島ふもとの駅、牧園町特産品販売所、インスタグラムなどで購入できます。
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