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【人の風景】霧島に生きる Vol.194

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鹿児島県霧島市

■私たちらしさで挑む
アナウンス、朗読、ラジオドキュメント、テレビドキュメント、創作テレビドラマ、創作ラジオドラマの6部門で表現力や創造性を競うNHK杯全国高校放送コンテスト。6月の県予選大会で2年連続4部門4冠を達成した国分中央高校放送部は、7月に東京で開催された全国大会に挑み、ラジオドキュメント部門、テレビドキュメント部門で3位という結果を残しました。
「オトコがほしい!」と題し、なぜ放送部に男子生徒が入部しないのかをテーマにしたラジオドキュメント部門。男子生徒に入部しない理由を聞き込んだり、男子生徒に注目してもらえる部活動紹介の方法を考案したりと工夫を凝らした末に、念願の男子生徒を獲得した過程を描きました。企画した3年の竹ノ内胡々奈さんは「前例がないことでもみんなでアイデアを出し合えば達成できるということを、私たちの実際の活動で表現したかった」と笑顔を見せます。
テレビドキュメント部門では、女子生徒の顔の輪郭に沿った短い前髪を触角と称し、その触角が就職面接に与える影響や、学生時代はおしゃれを制限されていたのに社会に出ると粧(よそお)いを求められる葛藤を取り上げました。「女子高生のおしゃれをしたい願望と、現実社会が求める学生像とのギャップについて問題提起したかった」と構成した3年の窪田茉莉(まつり)さんは制作時の心境を振り返ります。
現在、部員16人で活動する放送部は、これまでにも数々の放送コンテストで高い評価を受け、全国大会にも名を連ねてきました。「私たちの強みは、本音をぶつけ合えることです」と力強く話すのは、部長を務める3年の西藤深み結ゆうさんです。「より良い作品にするために週に一度、作品によっては毎日ミーティングの場を設けて部員全員で本音の意見を交わしています。本音を引き出すには、普段から学年を問わない和気あいあいとした雰囲気づくりが重要ですね」とチームワークの良さを挙げます。さらに「私たちが力を発揮できているのは、顧問の小脇先生の存在が大きい」と続けます。「私たちのモットーは、高校生ならではの視点を作品に生かすこと。高校生だからこそ疑問に思い、社会に訴えられることがあります。そういった高校生の生の声を作品で表現してきました。ただ、高校生らしい生き生きとした作品は、私たちが私たちらしく活動しなければ生まれません。私たちらしさを引き出してくれる小脇先生にはとても感謝しています」と笑顔を見せます。国分中央高校放送部の鮮やかな感性は、これからも色あせることなく輝き続けます。

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