◎生きていく上で欠かすことができない「食」を未来につなぐ、私たちのまちの新規就農者や農業後継者などを紹介します。
久保竜也さん(38)大阪府出身、横川町在住。
就農10年目。(株)ekubofarm(えくぼファーム)代表。
営農類型:有機露地野菜
経営作目:根菜類、果菜類、葉茎菜類
営農面積:4.5ha
高千穂峰を望む横川町の畑で、有機野菜を手掛ける久保竜也さん(38)。就農のきっかけは、東日本大震災でした。当時会社勤めをしていた大阪でも食料が不足し、食べ物がなくなる怖さから自分で作れるようになりたいと就農を決意しました。
畑仕事だけでなく、有機栽培の証明のための手続きなどにも膨大な時間と手間がかかります。「大変ですが、それでも続けられるのは実るまでのストーリーが面白いから。有機栽培にこだわった試行錯誤が、味や実り方に直結している」と充実感をのぞかせます。
そんな久保さんは、就農者の減少による食料不足の危機感から、農業を次世代へつなぐことにも力を入れています。独立就農を目指す人たちを雇用・育成し「霧島で農業をしたいと思っている次世代を担う就農者が、ここで根付いてくれれば」と話します。
「いつか野菜が実ることの面白さについて講演したい」と笑う久保さんの目は、野菜作りへの情熱があふれています。
■安心、安全でおいしい旬の野菜を食卓に
「一番おいしい野菜を遠方でも手軽に食べてもらいたい」という思いから、久保さんが手掛ける有機野菜はインターネットでも販売しています。お薦めは「旬な野菜セット」。今の時季はピーマン、ナス、サトイモ、シシトウなどの野菜の中から4~5品目をお届けします。久保さんが試行錯誤を重ねた末にたどりついた有機農法ならではの野菜の味わいを、ぜひお楽しみください。
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