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2024年 新春対談 ~鹿児島から世界に~(1)

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鹿児島県鹿児島市

国際性豊かな人材の育成を図るため、本市の若者を姉妹都市などに派遣する「青少年の翼事業」。4年ぶりに再開した同事業に参加した3人と、下鶴市長が対談しました。

◆私たちが対談しました
・川路仁香さん
鹿児島玉龍高等学校2年生。フランス・ストラスブール市に派遣
・窪田詩音さん
鹿児島国際大学2年生。中国・長沙市に派遣
・濱村直史さん
甲南高等学校1年生。オーストラリア・パース市に派遣

◆「青少年の翼事業」を海外への扉に
◇市長
皆さんにお集まりいただいた、ここ「かごしま国際交流センター」は、京セラの創業者である故・稲盛和夫さんから寄付を頂いて建設し運営している施設です。稲盛さんの特別な思いが詰まったこの施設で、市の青少年の翼事業で海外を体験した若者と対談できることをとても意義深く思います。
皆さんは、どんなきっかけで青少年の翼事業に参加されたのですか。

◇窪田さん
高校生の時に、ホテルのフロントで働くためには、英語に加えて韓国語や中国語などの言語が必要になるのではないかと考えました。大学生になり、周りの留学生と簡単な日本語と中国語を交えて話をしたりしている中で、中国に行って、直接人々と触れ合い、理解を深めたいと思っていました。

◇川路さん
私は、玉龍中の時に弓道部に入っていて、玉龍高校の先輩たちが、フランスのストラスブール市の弓道競技者とオンラインで交流する姿を見て、その時からその街に興味が湧き、応募を決めました。

◇濱村さん
僕は将来、地域協力に携わりたいという夢を持っていて、この「かごしま国際交流センター」で青年海外協力隊の方のお話を聞いたこともあります。他の国に行き、世界の平和や日本とは異なる文化について学びたいと思い応募しました。

◇市長
私自身、高校時代から海外に行ってみたいという希望がありましたが、30代になるまでその機会がありませんでした。熱意のある若い皆さんが、市の青少年の翼事業の情報をしっかりとキャッチして、海外に行くチャンスの扉を開いてくださったのはとてもうれしいですね。

◆海外で感じたこと、気付いたこと
◇市長
皆さんは、それぞれの派遣先でさまざまな経験をされたことと思います。どんなことが特に印象に残りましたか。

◇川路さん
私が訪れたストラスブール市やその近郊は、白色の壁の建物が立ち並ぶ、ディズニー映画の中のような美しい街並みで、歩けばすぐそこに美術館があるなど、美しいものが身近で守られていることを感じました。

◇市長
古くからの建物が残っているヨーロッパの街はすてきですね。戦災を免れたことに加えて、そこに暮らす多くの人々が、自分たちの街並みを守っていこうという共通の意識を強く持っているからこそ、実現できているのだと思いますね。

◇窪田さん
中国の長沙市でホームステイをした際に、ホストファミリーから、「鹿児島」の地名の由来を聞かれたのですが、すぐに答えられなかったことがとても悔しかったです。大学では日本の文化・歴史を学んでいますが、中国に行って、鹿児島のことを知らない自分に気付きました。

◇濱村さん
オーストラリアのパース市滞在中に、余った食材や食事を「おいしくないから」と捨てる場面を目にすることがありました。食に対する価値観が違うからだと思うと、自分の感じた「もったいない」という気持ちを伝えることに迷いを感じました。それでも、自らの考えや気持ちを、どこまで、どう伝えてよいか考えさせられた貴重な経験でした。

◇市長
今はインターネットで多くの情報を入手できますが、やはり、実際に海外に行って、見て、歩いて、食べて、肌で感じてみないと分からないことも多いと思います。例えば、長沙市は人口一千万人以上の超大都会ですが、イメージのずれが大きい方も多いと思います。皆さんの実体験を、ぜひ周りの人に伝えて、広げてもらいたいですね。

((2)へ続く)

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