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白馬村のナラ枯れ被害について

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長野県白馬村

1.ナラ枯れ被害の状況
白馬村においては平成21年頃に和田野地区・どんぐり地区においてナラ枯れが発生し、行政や地域の方々で防除処理を行ったところ、その後一旦は落ち着いたものの、令和2年頃からどんぐり地区、岩岳、新田地区において発生が確認されています。これまでの試験・研究等から、高齢木や大径木であればあるほど、ナラ枯れ被害を受けやすいとされています。
森林経営管理法では森林管理の基本は所有者責任となっておりますが、どうしても所有者で管理できないものについて、村では令和3年度から、人や人家等に危険が及ぶ可能性が高い被害木を優先的に、伐倒くん蒸処理及び防止対策として樹幹注入等の対策を行なっています。特に人家や道路が多いどんぐり地区内やトレッキング、トレイルランニングで利用者の多い岩岳の遊歩道は、所有者や地域要望もあることから例年300万円程度(※1)の予算を掛け、対策に取組んでいますが、まだまだ被害が収まらない状況です。
※1 条件により、1本あたりの処理費用が20万円程度要する被害木もあります。
・どんぐり地区 R3:16本、R4:43本、R5:19本
・岩岳地区 R3:130本、R4:37本、R5:17本
※この他にも伐倒くん蒸で約50本、樹幹注入で約50本処理しています。

2.ナラ枯れの原因
(1)かつて、薪炭林(薪や炭の原料となる木材を採取するための森林、里山)にある、ナラは薪として、定期的(20〜30年)に伐採され、利用されていました。
(2)その後、エネルギー革命により、家庭用暖房も薪から石油になり、伐採がされなくなり、ナラの高齢化・大径化が進み、被害を受けやすい環境となりました。
(3)ナラ菌を持ったカシノナガキクイムシがナラに大量に穿孔し、樹木内でナラ菌を蔓延させ、通水が阻害されることによって引き起こされます。

3.ナラ枯れの特徴
(1)紅葉の時期ではないのに、真夏〜晩夏にかけて急に葉がしおれはじめ、茶色や赤茶色に枯れる。
(2)幹には根元から5mぐらいの高さまで、カシノナガキクイムシが穿入した直径2mmほどの穴がたくさん開いている。
(3)穴からは大量のフラス(粉状の木くずと虫の排泄物が混じったもの)が出て、根元や樹皮に堆積している。

4.村の取り組み
(1)ナラ枯れ被害の現地調査
(2)住宅周辺、遊歩道沿い被害木の伐倒くん蒸処理、樹幹注入の実施
(3)被害木の有効活用(伐倒くん蒸処理したナラの村民への配布等)の実施
(4)関係機関、専門家による対策会議の開催

5.村民の皆様へ
住宅周辺等でナラ枯れを発見した場合は、役場農政課までご連絡をお願いします。その際、上記のナラ枯れの特徴をよく確認してからご連絡ください。

お問合せ:白馬村役場 農政課
【電話】0261-85-0766

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