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自治体の皆さまへ

特集 祭りの未来(1)

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三重県いなべ市

コロナ禍による3年間の中止を経て、今年、市内各地で地域の祭りが復活しました。祭りに関わる人々の思いから、地域の祭りの未来について考えます。

■[八幡祭]祭りを未来へつなぐ
「あばれみこし」で有名な北勢町阿下喜の八幡祭。近年、みこしの担ぎ手不足の課題を抱えていました。そんな中、コロナ禍でみこし渡御を3年間中止し、伝統継承の難しさにも直面。課題に向き合い、模索しながら、祭りを未来へ残そうと奮闘する地域の人々の姿がありました。

▽祭りは地域力を育む
大字阿下喜自治会長 近藤勝司さん
阿下喜には、多くの有志団体があります。活動内容は違えど、「阿下喜のために活動したい」という志は同じです。活動している人たちは、「八幡祭があるからこそ、地域に愛着が生まれて、地域のために何かしたいという気持ちになった」と話しています。阿下喜では、祭りが地域の力を育んでいる姿が見られます。地域の将来のためにも、八幡祭を次世代につなげていきたいです。

〇八幡祭をどう存続させていくべきかアンケートを取り、みんなで考えた
市の指定無形民俗文化財である八幡祭。「サンヨ!サンヨ!」の掛け声で阿下喜地内を練り歩く大人みこしには、200人ほどの担ぎ手が必要です。阿下喜の4つの区が毎年順番にみこしの担当を持ち回っていましたが、数年前から担ぎ手を集めるのに苦労する区が出てきました。
「このままでは継続できない」
「祭りのやり方を見直そう」
自治会長会を中心に議論を重ね、2019年と2021年に阿下喜の住民を対象にアンケートを実施。アンケートで寄せられた意見を受けて、今年は2区合同でみこしを担ぐという新しい形で開催されました。

〇試行錯誤して、祭りを継承していく
コロナ禍の3年間、中学生が担ぐ子どもみこしも中止していたため、今年は全員が未経験者で臨むことに。その状況を見て、有志団体の阿下喜祭好会が中学生への指導役を買って出ました。本町自治会長の出口省吾さんは「幼少期に、祭りの楽しさを経験した人たちが成長して、子どもたちに楽しさを伝えようと動いてくれた。この動きは、祭りを持続可能なものにしてくれる」と話し、「子どもに楽しい思い出を作ること」が継承の鍵だと教えてくれました。
見る人を楽しませてきた仮装パレードは、今年初めて一般公募を実施。多くの人に参加してもらう形を模索しながら、検証を繰り返して、次世代へ継承していく方法を阿下喜全体で探っています。

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