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特集 祭りの未来(3)

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三重県いなべ市

■地域の祭りの「これから」
これからの祭りはどうあるべきか——。コロナ禍の間、祭りのあり方を見つめ直した地域も多くありました。祭りに関わる人に、祭りの「これから」を聞きました。

▽みんなが参加できる祭りに
大安町大井田 大井田弁天祭
大井田弁天祭保存会 祭事実行委員長 鈴木信さん
みんなが楽しめる祭りでないと、祭りは衰退します。衰退しないために、時代に応じて、祭りも変えていかないといけません。SNSで情報発信をしたり、誰でも保存会に入れるように変更したりしてきました。むやみに変えるのではなく、地区の住民にも納得してもらって進めることが大事。「みんなが参加できるように」と考えながら、伝統の大井田弁天祭を次世代に継承していきたいです。
(いなべ10 9月24日(日)~30日(土)放送)

▽みんなで協力して作る
員弁町北金井 盆山車曳(やまひ)き
北金井自治会長 日紫喜淳さん
青年団の解消などもあり、数年前から山車曳きは行われていませんでした。希薄になった地域の交流を深めるため、6年ぶりに開催することに。開催にあたり、準備委員会を発足。約30人が集まり、役割分担をして準備を進めました。祭りの準備を通して、いろんな人と関わり、一つの行事をする楽しさを体験してもらえたのでは。その体験が、将来の地域で活動するときに生きてくると思います。
(いなべ10 9月17日(日)~23日(土)放送)

◇未来のために記録する
いなべ市文化財保護審議会長 藤井樹巳さん
現在、市内では、夏と秋に多くの山車曳き行事が見られます。員弁町や大安町の山車には、桑名石取祭の祭車の系統が多くあり、花飾りを付けるなどして、いなべ市独特の山車文化が見られます。
藤原町坂本の山車は、明治15年に滋賀県長浜市の職人によって作られたものです。当時、滋賀県と交流があったことを知る貴重な文化財として、市の指定有形民俗文化財に指定されています。
こうした地域で受け継がれてきた文化を、未来へつなげるために「記録する」ことは大切です。過去を未来につなぐ、重要な作業です。

みんなと息を合わせてみこしを担ぐ、かねを鳴らす、笛を吹く――。祭りでは、みんなで一つのことをやりきる体験をします。

祭りは人と人のつながりを作り、人とのつながりの中で、地域への愛着が育まれていきます。

現在、地域で活動をしている人たちの「祭りがあるからこそ、地域に愛着が生まれて、地域のために何かしたいという気持ちになった」という言葉から、祭りの持つ力を感じることができます。

自分たちの地域の未来のために、祭りが大きな力を発揮してくれるのではないでしょうか。数年ぶりの祭りを楽しむ人々の姿から、明るい未来が感じられました。

※写真は本誌2~9ページをご覧ください。

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