私たちの日常生活に欠かすことのできない公共交通は、通勤や通学、買い物などさまざまな用途で活躍しています。
しかし、新型コロナウイルス感染症の影響や、自家用車の普及、人口減少などにより、全国的に公共交通の利用者は減少傾向にあります。こうした鉄道、バス、タクシーなど身近な公共交通は、子どもからお年寄りまで誰もが利用でき、二酸化炭素排出量の削減効果も大きく、安全・安心な乗り物です。この夏は、公共交通を利用して出掛けてみませんか?
■亀山市の公共交通の現状
市内の公共交通利用者数は、車社会の進展や新型コロナウイルス感染症の影響による移動需要の変化などにより、減少傾向にあります。今は公共交通を利用する機会がなくても「5年後、10年後に子どもが鉄道やバスで通学」、「親や自分が免許を返納」と想像すれば、この状況は他人ごとではありません。
将来にわたって市内の公共交通を持続的に維持していくためには、市民の皆さん、交通事業者、行政が一丸となって利用促進に取り組んでいく必要があります。
▽亀山市コミュニティバスの利用人数推移
■便利になった亀山市の公共交通
本市のターミナルとなるJR亀山駅前は、令和4年10月の亀山駅周辺整備事業の完了により、バス乗降場が屋根付きとなり、鉄道やバスへの乗継環境や待合環境が改善されました。また、コミュニティバスでは、交通系ICカードを利用できるほか、お得な定期券や回数券の販売も行っています。
さらに、本年4月から、乗降に便利なオートステップ機能付きの新型車両を「野登ルート」、「東部ルート」、「南部ルート」に導入しました。車椅子を使用されている人は、バス後方より車椅子のまま乗降できるようになりました。
※白川ルートおよび野登ルートにて運行するジャンボタクシーでは交通系ICカードは利用できません。
※車椅子で乗車される場合、安全に乗車できるスペースが確保されたバス停であることが条件となります。
■環境にやさしく健康に良い公共交通
バスや鉄道は、環境にやさしい乗り物で、地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出量(1人を1km運ぶ際の排出量)をコロナ禍前(2019年度)のデータで比べると、自家用車の半分以下と少なくなっています。さらに、公共交通は一度に多くの人を乗せて移動できるため、地球環境にやさしい移動手段であり、渋滞を軽減することにもつながります。
また、自家用車で出掛けると、自宅から目的地までほとんど座ったまま移動することになりますが、鉄道やバスを利用すると、駅やバス停まで歩いたり、乗り換えの際に階段を上ったりと運動不足の解消や健康増進にもつながり、車窓の眺めを楽しみながら移動時間を有効に活用できるので、環境だけでなく身体にも良い移動手段とも言えます。
▽輸送量当たりの二酸化炭素の排出量(旅客)(2019年度)
【出典】国土交通省ホームページ「運輸部門における二酸化炭素排出量」
■この夏は公共交通を利用して楽しもう!
市内には、市が運行するコミュニティバス7路線(さわやか号・野登ルート・白川ルート・東部ルート・西部ルート・南部ルート・加太福祉バス)のほか、三重交通が運行するバス2路線(亀山関工業団地線・亀山国府線)、津市・鈴鹿市・亀山市の行政負担のもと運行するバス2路線(亀山みずほ台線・亀山椋本線)の計11路線があります。
また、市が運行する関南部地区スクールバス活用バスと乗合タクシー「のりかめさん」のほか、一般タクシーが運行されています。さらに、JRの鉄道駅を5駅(亀山駅・井田川駅・下庄駅・関駅・加太駅)有し、JR亀山駅を接続駅として関西本線と紀勢本線が運行されています。
こうした公共交通のターミナルとなるJR亀山駅前は、バス乗降場環境が改善されるなどの利便性が向上したとともに、図書館も整備され、にぎわい創出の拠点となっています。
図書館では、読書や学習はもちろん、館内で借りることのできるタブレット端末で調べものをしたり、テラス席で列車やバスを眺めながら友人と語らったりと、さまざまな楽しみ方ができます。
この夏は、公共交通を利用して、図書館を訪れてみませんか?
「公共交通って使える!」、「新しい図書館いい感じ!」、「プチ旅行みたいで楽しい!」など、新たな可能性や発見があるかもしれません。
問合せ:政策推進課 交通政策グループ
【電話】84-5066
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