■忍者は黒い衣装を着ていたの?
忍者と言えば「黒い装束」を思い浮かべるかもしれません。しかし、実際は違っていたようです。
忍者の役目の一つは、闇夜に忍び込んで敵方の秘密を探ったり、たくらみを暴くこと。そのため目立たずに行動する必要がありました。
忍術伝書の『正忍記(しょうにんき)』には、濃紺色や柿渋色(柿の熟した色)の衣装を着ていたことが記されています。これらは元々、野良仕事や農作業に着ていた衣装で、濃紺色や柿渋色の染料には虫やマムシよけの効果もありました。
実際の忍者の装束に関する具体的な資料は少なく、多くは創作やフィクションの影響によるものがあります。私たちのイメージに欠かせない黒い装束が定着したのは、実は歌舞伎などの江戸時代の演劇からで、怪しい姿をしていたほうがわかりやすかったためと言われています。その後、戦後の忍者マンガや映画により、黒い装束は忍者のユニフォームというべきものになりました。
問合せ:忍びの里伊賀甲賀忍者協議会事務局
・伊賀市観光戦略課【電話】0595-22-9670
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