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きらり四日市人 Vol.123

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三重県四日市市

■令和4年度「現代の名工」に選出された寝具仕立工 今村みえ子さん
敷布団や座布団をすべてオーダーメードで作り、昨秋、厚生労働省が卓越した技能者を表彰する「現代の名工」に選ばれた今村さん。寝心地の良い布団作りを目指す職人として、布団作りの技術や魅力を語ってもらいました。

▽「ふとん工房ねむねむ」の店主として
夫の両親が創業した布団店で昭和50年から、裁断や縫製、綿入れの技術を義母から教えてもらい、一から布団作りを学びました。慣れない針作業でしたが、一つ一つ丁寧に仕上げることを心掛けました。
布団作りに忙しい日々を送る中、大病を患い、仕事ができない時期もありました。平成27年には夫が亡くなり、店を継続するか迷いましたが、「せっかく技術があるのだから」という、生前の夫の言葉に背中を押され、続けることを決めました。今は、「ふとん工房ねむねむ」の店主として、一人でオーダーとリフォームを手掛けています。

▽柔らかいのに弾力がある木綿布団の魅力
人気の商品は、木綿の敷布団です。生地や綿の種類を選んでもらい、お客様の体のサイズに合わせて作ります。
木綿布団は、保温性や吸湿性に優れ、複数の種類の綿を混ぜることで、柔らか過ぎず硬すぎない適度な弾力が生まれ、「温かくふわふわしている」と喜ばれます。特に気を付けているのは、布団の厚みと硬さです。腰の当たる真ん中部分を少し高くして、寝心地を良くするのです。天気のいい日に布団を干すと、膨らんでお日様のいい香りがするのも、気持ちがいいですよね。

▽「ぐっすり眠れた」の言葉を励みに
平成17年に「一級技能士検定」を取得し、平成25年に「技能グランプリ」の寝具の部で優勝できました。「現代の名工」に選んでいただいたことも、今後の励みになっています。
布団は打ち直すことで長く使えます。高齢化で布団職人は減少していますが、「ぐっすり眠れた」という声を聞くとうれしく、喜んでもらえる限り、寝心地の良い布団作りを続けていきたいと思います。

6月放送のCTY-FM「よっかいち わいわい人探訪」でも紹介します。(放送時間は(本紙)裏表紙へ)

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