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自治体の皆さまへ

カーボンニュートラルな四日市を目指して(2)

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三重県四日市市

■本市の取り組み
●地球温暖化防止対策の補助制度
▽スマートシティ構築促進補助金
温室効果ガスの排出を抑制するため、市内の住宅に導入する創エネ・蓄エネ・省エネ設備へ補助をしています。令和5年度から新たに電気自動車等充電設備を補助対象としました。
また、太陽光発電設備と蓄電池とHEMS(家庭用エネルギー管理システム)など、より効果的なエネルギーマネジメントができる組み合わせの設備を同時に導入した場合に、補助金が加算されるメニューも新しく用意しています。

※ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)…エネルギーの自給自足でエネルギー収支をゼロ以下にする住宅

▽水素供給設備整備事業補助金
水素の普及促進と地産地消を図るため、水素供給設備(水素ステーション)の設置への補助をしています。

●令和5年度実施予定
▽燃料電池自動車導入促進補助金(FCV補助金)
温室効果ガス削減に向け、次世代自動車の導入を支援します。
走行時に温室効果ガスを排出しないエネルギー源として期待される、水素の需要拡大を図るため、新たに水素を燃料とする燃料電池自動車(FCV)の新規購入への補助をします。

▽EVバス導入促進補助金
公共交通での移動の脱炭素化を図るため、市内のバス路線へEVバスを導入するための補助をします。

●環境教育
▽地球温暖化対策の出前講座
コンビナート企業など市内企業の協力を得て、小学校で地球温暖化対策の授業をしています。

▽ごみ減量啓発の出前講座
ごみの適切な分類が減量につながることを伝えています。

●四日市公害と環境未来館
常設展示「四日市の現在と未来」エリアでは、地球温暖化を含むさまざまな環境問題について、「自分ごと」と考えられるよう体験・体感型の展示をしています。また、環境に関する講座を多数開催しています。

■事業者の取り組み
●三岐鉄道EVバス(自家発電→EV) 脱炭素社会への貢献
今年4月から、大型EV(電気)バスの運行を開始しています。運行時の炭素排出を抑えるのはもとより、ゼロエミッション(排出ゼロ)を目指し、社屋に設けた太陽光パネルで作った電力で、EVバスを運用することに取り組んでいます。初めての取り組みに不安は尽きませんでしたが、日本初となる100%太陽光発電由来の電力だけによるEVバス運行を実現しています。
利用客からは、通常の車両と比べて、「静かで、快適」という感想や、乗ってみたいという声が届いています。実は、バスのラッピングも四日市の街をイメージしたデザインで、親近感からかとても好評です。
「サンサンエレビー」という名称とともに、EVバスをより身近に感じていただければと思います。弊社は、鉄道事業も含めて、公共交通の一端を担う事業者として、脱炭素社会の実現という社会課題に今後も貢献していきたいと思います。
三岐鉄道(株) 自動車部運行管理課課長
伊藤眞郷(まさと)さん

▽四日市コンビナート2050年カーボンニュートラル化に向けた検討報告書
2019年度には、本市で排出されたCO2の総量約730万t(※)のうち、約74%の約540万tが産業部門から排出されています。本市臨海部コンビナートとしてカーボンニュートラルを実現するために、事業構造の大幅な変革が求められています。
その中で発生する様々な課題の解決に向け、投資を呼び込み、新エネルギーの利活用、カーボンニュートラル社会に貢献する素材供給など、新たな産業を生み出す必要もあります。
この目標達成に向けて、事業者、国、県、市、関係機関が連携を図るとともに、専門家の知見を取り入れながら将来の四日市コンビナートのあるべき姿や方向性を打ち出すため、令和4年3月に「四日市コンビナートのカーボンニュートラル化に向けた検討委員会」を設置し、令和5年3月に検討報告書をまとめました。
※エネルギー起源のCO2を計上
【HPID】1679455386872

《四日市コンビナートのカーボンニュートラル化に向けた検討委員会》
・コンビナート企業
・学識経験者
・国(中部経済産業局・中部地方整備局)
・四日市商工会議所
・四日市港管理組合
・四日市市・三重県

●カーボンニュートラル社会の実現へ実効性のある施策の構築を今後も期待しています
昨年初めまでは完全に白紙であった四日市コンビナートのカーボンニュートラル化の方向性がわずか一年弱で取りまとめられたことに企業と行政の本気度を感じました。この一年、立地企業と行政がしっかりと議論し、今後の良い指針が得られたと思います。
私自身は、全国各地のコンビナート地域と関わっていますが、「県と市の協調」、「企業と行政・消防との連携」という点ではここ四日市が全国で最も優れています。また、AIやIoT、ドローンの活用でも四日市は全国から注目されています。
今後も企業や行政などの関係者が共通の認識をもって取り組み、2050年のカーボンニュートラル達成に向けて、検討委員会でまとめられた方向性をより実効性ある形により深化させて欲しいと思います。四日市がカーボンニュートラル社会の先導役となり、環境先進都市として広く知られようになることを期待しています。
四日市コンビナートのカーボンニュートラル化に向けた検討委員会委員・成城大学経済学部 経営学科教授
平野創(そう)さん

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