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自治体の皆さまへ

財政状況がわかるポイントを解説します!(1)

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三重県尾鷲市

市の財政状況について、市民の皆さんによりわかりやすく理解していただけるよう、ポイント別にまとめましたので、ぜひご覧ください。

■市の貯金である「財政調整基金」について
市の貯金のことを基金といいますが、この基金は財源不足を補うための「財政調整基金」と、使い道が決まっている「特定目的基金」に分けられます。
今回はその中でも「財政調整基金」に焦点を絞り説明します。「財政調整基金」は、財源に余裕がある場合や決算剰余金が発生した場合には積み立て、経済事情の変動による減収や災害等により財源が不足する場合は取り崩しを行うことで、財源の不均衡を調整します。
令和3年度末の財政調整基金の残高は、図1にあるように、約16億6,900万円であり、前年度末と比べると約7億3,800万円の増加となっています。これは地方交付税等の国からの交付金が増加したことおよび財政健全化の取組を継続的に進めてきたことが主な要因であり、安定した財政運営を続けていくためには、今後も現状の残高を維持していく必要があります。

図1 財政調整基金の年度末残高の推移

■市の借金である「地方債」について
地方債とは、市が財政上必要とする資金を銀行等から借り入れ、その借り入れた年度を超えて長期間にわたって返済していくもので、家庭でいう住宅ローンのようなものです。
通常、大規模な事業を行うには、一時的に多額の財源が必要になりますが、一度に支出するには負担が大きすぎるため、地方債により分割して返済することで、財政負担の平準化を図ります。
また、地方債には世代間の負担を公平にする効果と、「交付税措置」という返済金の何割かを国が肩代わりしてくれる制度があります。市の令和3年度末残高でいうと、78.7%の約72億5千万円が地方交付税として国から交付されるので、実質負担はかなり少なくなります。交付税措置が有利な地方債を活用することで、将来負担の軽減に努めています。
図2に示したこれまでの地方債残高の推移を見ると、令和3年度末は約92億1,500万円であり、前年度末と比べると約5億2,600万円の減少となっています。また、残高のピークである平成27年度末の約110億7,200万円と比べると約18億5,700万円減少しており、過去10年間の中では、最も低い水準となっています。
地方債残高が減少した要因としては、クリーンセンター整備等の大型事業に係る起債償還が終了したことや、事業内容の精査等により借入額の抑制に努めたことなどが挙げられます。

図2 地方債の年度末残高の推移

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