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こころの健康づくりだより~こころの健康づくり対策協議会より~

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三重県朝日町

■喪失感で悲しい時の対処法
日常生活の中で、“悲しい”と思う場面は、意外と多いのではないでしょうか?
「身近な人の死」「離婚」「失業」等のような喪失による悲しみもあれば、「財布を落とした」「試験がうまくいかなかった」「友達と喧嘩した」等による悲しみもあります。
“悲しみ”は、「大事なものを失った時」に起こりますが、自分が今、どういう状況なのかを教えてくれ、次にどう行動したらよいかを教えてくれる、プラスの役割も持っています。
アメリカの精神科医「エリザベス・キューブラー・ロス」(1926~2004年)は、人々が死に直面したときにたどる心理的プロセスを「喪失の5段階」として発表しました。そしてその過程は、末期の病のみならず、様々な喪失体験(仕事、収入、自由、排除、離婚、依存症、引っ越し、災害等)にも広く適用されています。もちろん、喪失体験や悲しみは千差万別で、すべての人がこのプロセスをたどるわけではありませんが、喪失を理解して、それに対処していくのに役立ててください。

《喪失の5段階》
▼否認
何が起きたのかわからず、身体全体がマヒするような感覚に陥り、悲しい現実を受け入れられない。
「こんなのありえない!」「何かの間違いだ!」など

▼怒り
今まで、否認することで蓋をしていた気持ちを受け入れざるを得なくなり悲しみ、孤独、パニック、後悔、絶望等の様々な気持ちに襲われ、周囲や自分に対して怒りがわく。
「なんで私ばっかりこんな目に合うのか!」「あの時、〇〇してくれていれば!」など

▼取引
失ったものを取引によって取り戻そうとする。
「〇〇してもらえるなら、なんでもします!」「この出来事が夢でありますように!」など

▼抑うつ
いくら頑張っても、取り戻せないことを悟り、うつ状態に陥る。
「いくら頑張っても、あの人は、もう戻ってこない!」「こんな状態なのに、なぜ自分はここにいるんだろう!」など

▼受容
自分自身の現実、現状を静かに見つめることができるようになり、失ったことを少しずつ受け入れられるようになる。
「気持ちを新たに、次に向かって進んでいこう!」

《悲しい時の対処法》
1.思いっきり気が済むまで泣く
2.紙に自分の気持ちを書き出す
3.自分一人で抱え込まず、人に話す
4.心が落ち着く何かをする
5.自分を力づける行動をとる
6.焦らない。無理しない。

悲しみを避けるのではなく、自分と向き合って、悲しい気持ちを丸ごと受け入れていきましょう。
そうやって悲しみを受容していくことができると、自分自身を肯定することにもつながります。
すると、安心感に包まれ、立ち直りが早くなります。

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