特集 認知症になっても住み慣れた地域で暮らす(1)

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特集　認知症になっても住み慣れた地域で暮らす
日本は高齢化社会に直面していて、総務省統計局によると、2022年9月時点の高齢者(65歳以上)人口は3,672万人で過去最高となり、これは、総人口の29.1%を占めます。高齢化社会と切り離すことができないテーマとして認知症があります。今回は認知症についてお伝えしていきます。

■まずは認知症について知ろう
○認知症は誰もがなる脳の病気
認知症は、脳の病気や障害などさまざまな原因により、認知機能が低下し、日常生活全般に支障が出てくる状態を言います。厚生労働科学研究によると、2025年には高齢者の約5人に1人が認知症になると予測されています。
認知症を引き起こす病気のうち、もっとも多いのは、脳の神経細胞がゆっくりと死んでいく「変性疾患」と呼ばれ、その中のアルツハイマー型認知症は認知症患者の約7割を占めます。

・65歳以上の認知症患者の推定者数と推定有病率
※各年齢層の認知症有病率が、糖尿病有病率の増加により上昇すると仮定した場合

「日本における認知症の高齢者人口の将来推計に関する研究」(平成26年度厚生労働科学研究費補助金特別研究事業 九州大学二宮教授)より作成

○あなたの認知症のイメージは?
皆さんは認知症と聞くと、どのようなイメージを持ちますか。内閣府が行った「認知症に関する世論調査」では、50%以上の人が認知症になると身の回りのことができなくなる、何もできなくなってしまうなどの回答をしました。しかし、多くの人は認知症と診断されても、すぐに身の回りのことなど、何もできなくなるわけではありません。

「日本における認知症の高齢者人口の将来推計に関する研究」(平成26年度厚生労働科学研究費補助金特別研究事業九州大学二宮教授)より作成

・認知症に対するイメージ

■認知症のポイントは早期発見・早期治療
認知症の多くはゆっくりと症状が進んでいきます。大切なのはできるだけ早く認知症を発見し、治療を行っていくことです。認知症の多くは完治が困難ですが、適切な治療を行えば進行をゆるやかにすることができ、長く住み慣れた地域で生活していくことができます。認知症地域支援推進員の宮崎和枝さんに認知症のポイントについて聞きました。
○認知症の初期症状は?
認知症の初期症状としてよく見られるのは、次の6つです。
(1)同じことを何回も話す・尋ねる
(2)ものの置忘れが増え、よく探し物をしている
(3)約束の日時・場所を間違える
(4)簡単な仕事・計算に時間がかかる
(5)料理の味が変わった
(6)怒りっぽくなった
本人は自覚しているけど、周りに相談できない場合もあります。家族や周囲の人が優しく声をかけてあげることが大切です。

○早期発見のポイントは?
家族や周囲の人が「どこかいつもと違うな」と感じることが大切です。特に次の6つで感じることがあるときは、いつも以上に気を付けて様子を見ましょう。
(1)物忘れが多い
(2)理解力が衰える
(3)時間・場所が分からない
(4)不安感が強い
(5)意欲がなくなる
(6)人柄が変わる

○どこに相談したらいいの?
まずはかかりつけ医に相談しましょう。専門医を紹介してもらえます。また、地域包括支援センターに相談することもおすすめです。
・地域包括支援センター(担当：神田・稲部・三和地区)
場所：ふれあいセンター内
【電話】76-6000
・第二地域包括支援センター(担当：笹尾・城山地区)
場所：笹尾連絡所内
【電話】76-7771

●不安や悩みを気軽に話せる場所は?
町では認知症に関する不安や悩みを相談できる場として、誰でも参加できる認知症カフェを行っています。認知症の当事者や家族、専門職や地域住民が参加して交流し、認知症に対しての理解や地域とのつながりを深めています。
また、認知症介護者の不安や悩みについて、介護者同士で話し合い、情報交換をできる場として、認知症家族介護者相談会も行っています。

○まめまちカフェ(認知症カフェ)
開催日時：9・11・1・3月　第3木曜日　13：00～15：00
場所：
9・3月　役場西庁舎201会議室
11・1月　ふれあいセンター会議室

○スマイルカフェ(認知症カフェ)
開催日時：10：00～12：00
9・12・2・3月　第2水曜日
10・11・1月　第3水曜日
場所：NPO法人宅老所紫苑(六把野新田138-5)
※スマイルカフェは町委託事業として特定非営利法人紫苑が運営しています。

○認知症家族介護者相談会
開催日時：毎月第1木曜日　10：00～11：30
場所：
偶数月　ふれあいセンター
奇数月　笹尾コミュニティーセンター

問合せ：健康長寿課健康づくり係
【電話】86-2823