文字サイズ
自治体の皆さまへ

あなたは大丈夫? 命に関わる糖尿病

1/20

三重県鈴鹿市

現代の国民病とも呼ばれる糖尿病。皆さんは、自分には関係ないと思っていませんか。今回は、糖尿病の基礎知識や健診の重要性についてご紹介します。

糖尿病は、膵臓(すいぞう)から分泌される「インスリン」というホルモンの働きが悪くなり、血液中のブドウ糖(血糖)が増え、放置すると深刻な合併症を引き起こす病気です。遺伝的な体質に加え、食べ過ぎや運動不足、ストレスなどが重なって発症するといわれていますが、初期のころは自覚症状がないことが多く、検査をしなければ分かりません。
本市では、国民健康保険加入者と後期高齢者医療制度加入者を対象にした健康診査や、鈴鹿市医師会と連携した重症化予防事業を実施しています。健診を受診することで、糖尿病の早期発見や予兆に気付くことができます。糖尿病が重症化する前に、早めに医療機関を受診することが大切です。

■あなたはいくつ当てはまりますか?
・外食が多い
・お酒をよく飲む
・脂っこいものをよく食べる
・間食をよくする
・野菜をあまり食べない
・夕食の時間が遅い
・あまり運動をしない
・BMI(体格指数)が25以上
※体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で計算できます。
・血糖値が高いと言われたことがある
・家族や親戚に糖尿病の人がいる
・妊娠中に血糖値が高くなったことがある
(参考…日本医師会など)

チェックの項目が多いほど…糖尿病の危険性は高くなります!!

■健康診査のこの値に注目! HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)
皆さんは、健康診査の項目をしっかり確認していますか。
前のページでチェック項目が多かった方は、健診結果を見返し、「HbA1c」の項目に注目してください。この数値から、糖尿病の危険性が判別できます。
皆さんもこの機会に、健診結果を再確認しましょう。

◇HbA1cって?
過去1~2カ月の血糖値の平均が分かる数値で、食べ過ぎ・飲み過ぎ・運動不足などが原因で高くなります。
数値が5.6%以上は基準範囲より高めであり、6.5%以上かつ血糖値が126mg/dl以上の場合、「糖尿病型」と判定されます。

下の図は、本市の健康診査の結果から、HbA1cの数値ごとの該当者の割合を表しています。本市では、約半数が「糖尿病型」またはその予備群となっています。数値が高い方は、かかりつけ医に相談しましょう。

▽令和4年度鈴鹿市健康診査のHbA1cの該当者の割合

■命に関わることも!…糖尿病の合併症
糖尿病は、多尿、多飲、体重減少などの自覚症状が出るころには病気が進行しており、深刻な合併症を招く恐れがあります。

◇3大合併症は「しめじ」と覚える!
し:糖尿病神経障害
神経の働きが低下し、手足のしびれ、感覚のまひなどが起こります。

め:糖尿病網膜症
目の網膜にある血管が傷つき、視力の低下や出血が起きます。進行すると失明する場合があります。

じ:糖尿病腎症
腎臓の血管が傷つき、腎機能が低下します。進行すると、人工透析が必要になることもあります。

現在、市は腎症の重症化予防に取り組んでいます。詳しくは、下記をご覧ください。

■医療と行政が連携して行う糖尿病の重症化予防
本市では、鈴鹿市医師会と連携し、糖尿病の合併症である腎症の重症化を予防するため、糖尿病のリスクが高い方を対象に、受診を勧めています。

◆糖尿病を治療中の方の声
▽自覚症状がなかったのですが、健康診査後に病院へ行き、糖尿病予備群と判明しました。今は薬を飲んで血糖値を維持しています。検査後に、早めに病院に行って良かったです。(60代)

▽糖尿病だと判明したときは、これから病気と付き合っていくことを考えると悲しくなりました。食生活が原因だったのかなと思います。今は定期的に通院しながら食事に気を付けて生活しています。(70代)

■早めに受診し、早期発見を!
糖尿病は、自覚症状が表れにくいため、自分で気付くことが難しい病気です。
血糖値が高い状態であることを知らないまま過ごしてしまう人や、せっかく治療を始めても、仕事が忙しいなどの理由から通院を中断してしまい、その結果、合併症が進行していたということも珍しくありません。特に若い世代の患者さんにそのような例がみられるのが気になります。
合併症がある程度進行すると、元の状態に戻すことが難しくなり、3大合併症である「しめじ」のほか、心筋梗塞や脳梗塞など、命に関わる病気を引き起こすこともあります。症状がないからといって、決して軽く考えないでください。
糖尿病は、早期発見と治療の継続が重要です。健康診査などで、自分の体の状態を確認することから始めましょう。

村瀬病院糖尿病専門医 伊藤邦展(いとうくにのぶ)さん

■鈴鹿市の健康診査を活用しよう
*健診費用は無料です!!
本市では、糖尿病などの生活習慣病を予防するための健診を7月から実施中です。
対象の方に、受診券を送付していますので、この機会に、自身の健診結果を確認してみましょう。
対象:30歳以上の方(年齢に応じて、以下の健診が受けられます)
日時:11月30日(木)まで(受診できる回数は1回です)

※健康診査は治療中の方も対象です。
※鈴鹿市国民健康保険・後期高齢者医療制度に加入されていない方の健診は、ご加入の医療保険者にご確認ください。

今回の特集に関するご意見・ご感想は
保険年金課【電話】382-9401【FAX】382-9455【E-mail】hokennenkin@city.suzuka.lg.jp
福祉医療課【電話】382-7627【FAX】382-9455【E-mail】hukushiiryo@city.suzuka.lg.jp

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU