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空き家の生かし方(1)

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三重県鈴鹿市

全国的に増加している空き家。使用目的のない空き家は、この20年で約1.9倍増加し、約349万戸にものぼっています。本市が行った令和4年度の空き家調査では、平成28年度の前回調査から1.45倍に増え1,637件となりました。
一方で、新築より費用がかからないため、空き家を改修し、店舗や住居として活用する人たちが増えてきています。
本市では、所有者が空き家の活用や管理をしていくための、さまざまな支援制度や取り組みを行っています。
空き家を維持管理するのは所有者自身です。所有する空き家をどうすべきか、この機会に考えてみましょう。

■聞いてみたかった。空き家のこと
神戸三丁目にある「築古stock(ちくふるすとっく)」では、空き家の改修や売買、相続や遺品整理など、築年数の古い民家や空き家の総合的な相談を受け付けています。空き家をリノベーションした家屋には、古着・古絵本を扱う店とカフェが併設されており、不定期でマルシェやイベントを開催するなど、空き家の悩みが無くても気軽に立ち寄れる空間になっています。
建築士で自らも空き家を活用している築古stockの川喜田さんに、空き家について話を聞いてみました。

◇ずばり空き家の魅力とは
柱や梁、建具などの日に焼けた色合いや傷も魅力の一つです。空き家を活用する場合、古い部分を全て残して見せていくだけでは全体的に古臭い印象になってしまうこともあります。古い部分を取捨選択し、空間のアクセントとして用い、現代的な材料や素材をバランスよく組み合わせていくことで、その空き家だからこそ生まれるオンリーワンの温かい空間が出来ると考えています。

◇価値がなくても価値のある空き家
伝統的な大工技術を駆使して建てた家であっても、築年数が25年以上経過すると不動産価値はゼロになってしまいます。建築的には魅力的な家屋であったとしても、不動産価値の指標だけで「解体する」「放置する」といった選択肢だけしか残されていないことに疑問を感じています。耐震や断熱リフォーム、リノベーションを施すことで、住居や店舗として生まれ変わる魅力的な空き家もたくさんあります。

◇空き家を生かすには相談を
「空き家を活用してカフェを開業したい」、「子育て支援など地域活動の拠点を作りたい」、「空き家になっている実家を改装して住みたい」など、さまざまな相談が寄せられています。理由はどうあれ、利用することが、空き家防止につながります。所有者の方、活用したい方は、まずは専門家に相談してくださいね。

築古stock 代表 川喜田渉(かわきたわたる)さん

■市は、住まいのこれからを支援しています
※詳しくは、担当課へお問い合わせください

◇空き家無料相談会(住宅政策課)
市内の空き家や住宅に関する相続や処分についてお困りの方を対象に、各種専門家などに相談できる相談会を年に1回開催しています。

◇住まいの終活ナビ(住宅政策課)
スマートフォンやパソコンで空き家の解体費用や土地の売却額の相場を確認できます。(運営:(株)クラッソーネ)

◇優良田園住宅制度(住宅政策課)
市街化調整区域の空き地や空き家の跡地に、集落に縁のない方でも一定の条件を満たせば住宅を建設することができる制度です。

◇空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除(住宅政策課)
相続した空き家を一定の条件で譲渡した場合に譲渡所得の控除を受けられます。市では、確定申告の際に必要な確認書の発行を行っています。

◇ブロック塀等除却工事の助成金と木造住宅耐震診断・補強設計・補強工事の補助金(建築指導課)
公道に面する高さ1mを超えるブロック塀などの除却工事と昭和56年5月31日以前に着工された木造住宅の耐震診断などに要する経費を対象として、補助金を交付しています。

■相続登記が義務化されます
空き家管理と密接に関係する相続登記。4月1日から、相続(遺言も含む)によって不動産を取得した相続人は、3年以内に相続登記の申請をする義務が発生します。そのまま放っておかないよう気をつけましょう。
※詳しくは、本号7ページ情報館をご覧ください。

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