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自治体の皆さまへ

特集 乳がん 命を守るのは、あなた自身です(1)

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京都府久御山町

「乳がん」は、女性が最もなりやすい「がん」です。
10月は、ピンクリボン月間です。乳がんの正しい知識を広め、乳がんの早期発見・早期治療の大切さを伝えるための世界的な運動です。
大切な命を守るため、乳がん検診を受けましょう。

9万7千人、これは1年間に日本で新たに乳がんにかかる女性の数です。年間1万5千人、その乳がんで亡くなっている女性の数です。日本では女性の9人に1人が乳がんになると言われています。
乳がんは乳房にある乳腺に発生する悪性腫瘍で、進行するとがん細胞は周りの組織を壊しながら増殖し、リンパ節などに転移することもあります。30代~50代女性のがんの中で最も死亡率が高い危険な病気ですが、早期発見で約95パーセントが治るとされています。そのため、早期発見のための検診が非常に大切です。
しかし、日本の検診受診率は欧米と比べて低く、一般に定着していません。「乳がん検診を当たり前にすること」は、「乳がんで死なないことを当たり前にすること」です。あなたは検診を受けていますか。あなたのお母さん、娘さん、姉妹、友達は大丈夫ですか。
大切な命を守るのはあなた自身です。

〇くみやま夢タワー137
くみやまの「南のランドマーク」である、くみやま夢タワー137をピンクリボン運動啓発のため、10月15日(日)~21日(土)の7日間、ピンク色にライトアップします。
ピンク色のライトアップ時間:日没~24時の毎時0分~10分

〇乳がん検診受診率(2019)
※厚生労働省より
アメリカ:76.5パーセント
オランダ:77.1パーセント
韓国:65.9パーセント
日本:44.6パーセント

▼乳がん検診の第一人者 蔭山先生に聞く
宇治久世の地域で先進的にマンモグラフィの導入に貢献するなど、乳がんの検診・治療に積極的に取り組まれている蔭山先生に聞きました。

●京都岡本記念病院 乳腺外科 主任部長 蔭山典男(かげやまのりお)先生
日本乳癌学会認定医日本乳癌検診学会特別会員
検診マンモグラフィ読影認定(A評価)

▽40年前の赴任がきっかけ
私が医師になったころは、乳がんは患者数も少なく、乳がんという病気自体がメジャーなものではありませんでした。
40年前に赴任した病院は、乳がん検診を比較的一生懸命に行っている病院で、そこから検診や治療に関わることが増えました。今では、宇治久世医師会でも乳がんの担当をしています。

▽罹患者数・死亡者数は増加の一途
乳がんは今でも罹患者数が増えている病気の1つで、死亡者数も増加の一途をたどっています。
近年は医療も進み、治療成績も良くなってきていますが、それでもまだ、死亡者数が少しですが増えているのが現状です。

▽乳がんは誰もがなりうる
乳がんは、遺伝性のある病気ではありますが、身内に乳がんの人がおらず、自分が初めてという人もたくさんおられます。身内に罹患者がいれば、気を付けると思いますが、全くいなくても乳がんになることも多いんです。誰がなってもおかしくない病気です。

▽40歳になったら検診を
乳がんは、がん全体の中では比較的若年者から発症する病気で、30代後半から増えてきて、60歳あたりでピークを迎えます。閉経後は乳がんにはならないと勘違いされる人もいるのですが、高齢になっても減らない病気で、70代・80代になっても乳がんになる人はたくさんいます。
40歳になったら検診を受け始め、高齢になっても検診を受け続けてください。

▽乳房に気を使うブレスト・アウェアネス
ブレスト・アウェアネスという言葉をご存じですか。日頃から自分の乳房の状態に関心を持ち、「気を使う」ことです。難しいことではありません。月に1回程度でいいので、少し触ってみてください。変化がないかどうかを感じ、何か少しでも気になることがあれば、気軽に受診してください。
患者さんの中には、かなり進行している状態で突然受診されることがあります。なぜここまで放っておいたのかと思うことがあります。もう少し早く来てくれたらよかったのにと思ってしまいます。

▽久御山町で唯一の乳がん検診センター
京都岡本記念病院は、久御山町で唯一の乳がん検診センターです。
時間を作ってわざわざ検診を受けようという気にならないかもしれませんが、乳がんを他人事と考えずに、一度も受けたことのない人は気軽に受診してください。

〈マンモグラフィ検査〉
乳房のX線検査のことで、乳房を圧迫し、乳房内の組織の差を写し出す画像検査です。自分では触知できないくらいの小さな病変を写し出すことができるため、早期の乳がんを見つけ出すことに有効です。

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