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自治体の皆さまへ

特集 乳がん 命を守るのは、あなた自身です(2)

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京都府久御山町

▼がんメッセンジャーが語る乳がん
〈検診に行かない人を1人でも減らしたい〉
がんの知識を正しく伝えるメッセンジャーとして働く今井美鈴(いまいみすず)さん
▽検診で見つかった乳がん現実を受け止めたあの日
42歳のときに乳がんと診断されました。もともと20代から乳房に異変があったので、その経過観察で毎年検診を受けていて、それで見つかりました。
1年くらい前に離職をしていて、その時は無職でした。ちょうど就活を始めようとしていたときで、その検診で乳がんが大丈夫なことを確認してから就活を始めようと思っていた矢先でした。

▽意外と冷静に受け入れた
乳がんと聞かされたときは、意外と冷静だったと思います。やっぱりというか…。ただ、時間がたつにつれて、だんだん冷静さを失っていき、親戚や友人に止めどなく話していました。話すことで、落ち着いたんだと思います。
友人は動揺せずに、知っている知識や知り合いで乳がんになった人の話など、前向きな話をしてくれました。後で聞いた話ですが、動揺を見せると、余計に私が不安になると思って、冷静さを装ってくれていたみたいです。

▽左胸の全摘を選択
8月の検診で乳がんが見つかり、11月に左胸を全摘する手術を受けました。
私の場合はホルモン療法が効くタイプだったようなので、手術後は、ホルモン療法をし、今も治療を続けています。ホルモン療法はホルモンバランスが乱れ、自律神経が崩れてしまいます。今は少し慣れてきましたが、最初の2年くらいは寝られないこともありました。

▽正しい知識を伝えたい
手術後、無職でどうしようかと思っていたとき、がんの経験を生かせる今の仕事の求人紹介を受け、今は京都府で「がん教育推進メッセンジャー」として働いています。小・中学校や高校に行って、乳がんの話をしています。「がんになったら終わりだと思っていた」という子どももいますし、「頑張って」と励まされることもあります。やりがいを感じる仕事です。
私の経験を通じて、正しい知識や検診の大切さを伝えていきたいと思っています。

▽マンモは痛くない時期に
マンモグラフィは痛いから嫌という人が多いですが、生理後の痛みを感じにくい時期に行くといいと思います。
また、私は検診後に自分へのご褒美として大好きな洋食屋に行っていました。検診だけに行くのではなく、自分の好きなことと紐付けて1つのイベントにし、毎年決まった時期に行くといいと思います。

▽絶対に検診に行って
女性の友達や知り合いの人には、検診に絶対に行くよう伝えています。乳がんでしんどい思いをする人を少しでも減らしたいですから。
皆さん、自分の体に気を使ってください。乳がんは、他のがんと違ってセルフチェックもできます。違和感があったらすぐに病院に行ってください。

◇《INTERVIEW》検診に対するそれぞれの想い
▽1年の安心を買っている
中林彩子(なかばやしあやこ)さん
36歳の時に初めて乳がん検診を受けました。それから毎年秋にかかさず受けています。私の家系が、がん家系で、周りにもがんを患った人がいて、がんを目の当たりにしているのもあり、がんという病気を身近に感じています。それもあって、検診は必ず受けるようにしています。
身内に毎年検診を受けていたのに、1回検診を飛ばして、2年後に検診に行ったときには、進行した状態でがんが見つかったことがありました。なので、毎年欠かさず検診に行くことは非常に大切だと思っています。
私自身、2年前のマンモグラフィ検査で引っかかりました。その後のエコー検査で大丈夫だと分かったのですが、その時は心臓が止まりそうでした。今年もそろそろ検診の時期になりますが、毎年「大丈夫かな」とドキドキします。
マンモグラフィ検査の撮影は一瞬ですが、正直かなり痛いです。でも、1年の安心を買うと思って行っています。1年を安心して過ごしたいですから。
受診したことがない人は、他人事だと思わず必ず検診に行ってください。

▽きっかけはクーポン
物部佳美(ものべよしみ)さん
初めて乳がん検診を受けたのは、40歳の時でした。きっかけは、役場から送られてくる無料クーポンです。それからは2年に1回、補助対象の年に受けるようにしています。
私は普段そこまで「がん」を気にしてはいませんが、それでも乳がん検診は受けるようにしています。
これまでに受けたことのない人は、クーポンや検診対象の年をきっかけとして受けてみるといいと思います。
マンモグラフィ検査は、痛いのは痛いですが、もう絶対に嫌というほど痛くはないですね。人によるのかなと思います。マンモグラフィで撮影した後、結果を聞くまではドキドキしますが、すぐに結果もでるので、結果を聞くと安心します。
最近、職場の人の友人が乳がんで亡くなったと聞きました。それでも職場には、「検診は痛いから受けたくない」、「痛いと聞いているから嫌だ」という人がいます。マンモグラフィの撮影自体は一瞬ですし、費用も検診対象の年に受ければ安く受けられるので、気軽に受ければいいと思います。

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