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自治体の皆さまへ

やさしい健康講座 第176回

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京都府亀岡市

市民の皆さんの健康に関して、今回は亀岡歯科医師会の医師が、専門分野についてお話します。

嶋村歯科医院 院長 嶋村浩一(しまむら こういち)

◆歯周病予防はアルツハイマー型認知症予防につながる?
代表的な歯周病菌であるプロフィロモナス・ジンジバリス(Pg)菌が引き起こす炎症によってアルツハイマー型認知症の原因物質であるアミロイドβ(Aβ)が増加し、さらにはPg菌がAβを脳に誘導していることが九州大学の研究で分かってきました。
歯周病による炎症により、カテプシンBという不要なタンパク質を分解処理する酵素が分泌されます。カテプシンBが過剰にできると周囲の健康な組織をも傷つけてしまい免疫反応の結果、「ゴミ」としてAβができてしまいます。
Pg菌は容易に血管内に入り込みます。血液が脳脊髄に入る時には関門が存在しますがその関門にPg菌が付着し炎症を引き起こし、カテプシンBが作られAβを脳内に引き入れる手助けをします。悪い奴らの連係プレーです。Aβは脳内に留まり排泄されずに蓄積され脳細胞を傷つけ続けます。アルツハイマー型認知症で死亡した人の脳内からもPg菌が発見されています。
健康なお口は健康生活の第一歩です。歯肉を抑えると軟く腫れぼったい、膿や出血がある、物詰まりがあるといった歯周病症状のある人は「かかりつけ歯科医院」での相談をお勧めします。

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