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自治体の皆さまへ

最期の日のわたしへ(3)

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京都府福知山市

◆在宅医療・介護を支える専門職のみなさんから最期まで自分らしい生き方を考えるあなたへ
高齢者対策協議会委員・関係者のみなさんに話を聞きました!

○望まれた生活を全力でお手伝い
病院では必然的に「医療者」と「患者」という役割が生じますが、在宅では、医療者である前に一人の人間として「その人の人生に立ち会わせていただいている」という謙虚さが求められます。また、在宅の現場では、医学的によかれと思う選択が、必ずしもその人のゴールにはなりません。病状の捉え方も、生活様式もそれぞれですので、その人の価値判断を尊重します。「在宅だからこそ、生き方は自分で決められるように。望まれた生活を私たちは全力でお手伝いする」これが訪問看護の仕事だと考えています。
訪問看護ステーション協議会 島田慎治(しまだしんじ)さん

○母の介護の毎日。それでも、人生最期の瞬間まで楽しんで
私たち夫婦は、今、母の介護の毎日です。母は70歳後半から徐々に認知症が進行し、20年間、週4回のデイケアを利用しながら、笑顔で毎日を過ごしています。無理やり起こそうとすると叩いて怒り、ごめんねと笑顔で謝ると分かったという顔をする、とても素直な母です。
共に生きることを実感します。私は年齢を重ね、すると決めたら楽しもうという思いに至り、母や自分の人生最期の瞬間まで楽しもうと思っています。
福知山薬剤師会・家族介護者 吉田理眞子(よしだりまこ)さん

○多くの「命」に関わってきたからこそ、自分の意思を伝える重要性を知ってほしい
救急隊は「救命」を最優先とした活動を行っており、人生の終末期においても例外ではありません。
人生の終末は、誰もが等しく経験することですが、誰もが自覚しているわけではなく、だからこそ救急隊は「救命」を最優先します。しかし、それは本人が望んだことではないかもしれません。
対極に位置する「救命」と「看取り」。本人の意思に沿うことは非常に難しいことですが、救急隊員として、多くの「命」と関わってきた経験から、自分の意志を伝えることの重要性を知っていただきたいと思います。
消防署警防課 稲垣鎮(いながきやすし)救急担当課長

○看取ることで、家族が新たな一歩を踏み出せるように
住み慣れた場所で最期を迎えたいと考える方が沢山おられます。在宅ではご本人とご家族の意思を確認することが必要です。ご本人ご家族の不安や心の葛藤を受け止め、穏やかな最期を迎えられるように医療関係者や在宅介護従事者が連携がとれるように努めています。大切な人を亡くされたご家族が、寂しさのなかでも看取りができたことにより、新たな一歩を踏み出せるような支援を心がけています。ご本人やご家族からいただく「ありがとう」の一言がケアマネの原動力に変わります。
介護支援専門委員会 大槻真由美(おおつきまゆみ)さん

○自分は大事にされているという感覚を持っていただける医療を
看取りの場面では、息子娘は遠方に、きょうだいは近隣でも同様に年をとって、いざとなって枕元に集まってくれる人たちはほとんどいないというのが現実です。かかりつけ医は、ご本人を長らくケアしたチームのメンバーとして枕元に座ります。年をとり衰えてくると、しばしば孤独感がこみ上げてきます。私たちは「自分は大事にされている」という感覚を持っていただけるような医療を心がけています。その人の生活や性格を知っている多職種や近所の方々が癒したり慰めたりする時代が来ています。
福知山医師会 西垣哲哉(にしがきてつや)さん

○いつまでも自分らしく生きるために「みらいノート」を書いてみませんか
「みらいノート」には、介護が必要になったときに「どこに、誰に、どうしてほしいのか」や、亡くなったときに連絡してほしい自分の交友関係、大切な人へのメッセージなどを書き記すことができます。このノートを通じて、これまでの人生を振り返りながら、これからの人生を考えるきっかけにしてほしいと思います。残された家族は、本人が生前どう思っていたか、想像することしかできません。家族のために、ご自身の気持ちの整理のために「みらいノート」に思いを残してみませんか。
福知山市社会福祉協議会 髙倉千夏(たかくらちなつ)さん

問合せ:福知山市社会福祉協議会
【電話】25-3211【FAX】24-5282

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問合せ:地域包括ケア推進課
【電話】24-7073【FAX】22-9073

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