郷土の文化財

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■史跡大川内鍋島窯跡調査事業
〜日峯社下窯跡(にっぽうしゃしたかまあと)の調査成果(4)〜

日峯社下窯跡では初期の鍋島焼を焼いていましたが、鍋島焼を焼成していたのは火力の具合が一番良い窯中央部分の3室分程度を使い、それ以外の焼成室は一般製品を焼成していたと考えられます。
焼成に失敗した製品は鍋島焼も一般製品も、物原(ものはら)(失敗製品の捨て場)に廃棄されています。数量的には鍋島焼の失敗品が数%で、残りはすべて一般製品の失敗品です。
売り物にならない一般製品は、そのまま物原に捨てられていますが、鍋島焼は意図的に小さく割り、さらにあちらこちらに分散して捨てられていました。
これは、鍋島焼の失敗製品が外に持ち出されたり、意匠(デザイン)や製作技術が一般製品にまねされたりしないようにするための対応だったと考えられています。
発掘調査では2cmほどに割られた小さな鍋島焼の破片が出土しましたが、現時点では小さすぎて意匠も全体の形もわかっていません。

問合先：生涯学習課文化財係
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