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8月は同和問題啓発強調月間です

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佐賀県唐津市

■人権について考える想像力を持ちたい
私たち一人ひとりが同和問題を正しく理解し、自らの人権問題として取り組むことが大切です。人権が尊重される社会の実現を目指しましょう。
今年の3月、市民アンケート結果をまとめた「人権・同和問題に関する市民意識調査報告書」が出されました。アンケートは無作為に選んだ市民2,493人に配布し、約850人から回答がありました。
いくつか結果を拾ってみます。まず「人権問題に関心を持っているか」という質問では「関心がある」との回答は59%で「関心がない」は40%でした。この結果をどう捉えたらよいのでしょうか。『女性の社会的地位』『LGBT』『いじめ・虐待』『ヤングケアラー問題』『高齢者の孤独死』『外国人の人権』など、いつも人権に関するニュースが流れています。人権は決して他人事ではなく、関心がないで済ませてしまうのは、自分の人権に関心がないと言っているのと同じことです。
次に「自分の人権が守られているか」という質問では「守られていない」との回答が8%でした。これは決して低い数字ではありません。もし、自分の周囲の8%もの人たちが人権侵害を受けていると仮定すると恐ろしい事態です。
人権・同和問題に関心を持つ、あるいは学習をする一番の目的は、自分が人権問題の被害者にならないことです。これは決して自己中心的な考えではなく、自分が被害に対して敏感に考えることができるからこそ、誰に対する人権侵害にも敏感になれるのです。
人権について考えるとき『地球の命は平等』という一文が思い出されます。これは「橋のない川」の原作者、住井(すみい)すゑ(え)さんの言葉です。住井さんの思いは、被差別部落の人もそうでない人も、命の大切さ、人間性そのものの重みは、皆平等であるということです。
その平等であるはずの命が最も軽々しく扱われている現場を、私たちは報道をとおして知っています。ウクライナでは、兵士だけでなく高齢者、子ども、女性など戦闘の弱者が犠牲になり、多くの人々の人権が踏みにじられています。
しかし、これはウクライナだけに限ったことではなく、今なお世界のどこかで紛争が起こっています。かつての日本でも太平洋戦争では多くの人々の命とともに人権がゆがめられていました。多くの人が悲惨な戦いを強いられて、苦しみながら死んでいきました。そのことを忘れないために、私たちは命の平等を思い、そして戦争を繰り返さないことを決意しなければならないのだと思います。

問合せ:生涯学習文化財課
【電話】72-9159

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