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野の仏ギャラリー(49)

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佐賀県多久市

■六体地蔵菩薩(ろくたいじぞうぼざつ)と観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)
南多久町大字下多久
道の側に六体の地蔵菩薩坐像、その中央に観世音菩薩坐像が安置されています。地蔵菩薩一体の台に「安永七年智雲」、観世音菩薩の台に「寛政十二年建立」と刻まれています。従って、地蔵菩薩の安置後に観世音菩薩が安置されています。智雲は妙覚寺十二世法印宏辨の字(あざな)です。写真右手に伸びる尾根には墓地があり、その道筋が選ばれ設置されたと考えられます。地蔵菩薩は向かって左から経箱、撥(ばち)・太鼓、羂索(けんさく)(数珠)、鐃鈸(にょうはち)、[持物無合掌(じもつなしがっしょう)]、錫杖(しゃくじょう)・宝珠(ほうじゅ)を持っています。また、台正面には天上道、人間道、修羅道、畜生道、餓鬼道、地獄道と刻まれています。地蔵菩薩は、弥勒仏(みろくぶつ)が出現するまでの間、仏法を説き、六道の衆生を救済するとされます。
※安永七年は西暦一七七八年、寛政十二年は西暦一八〇〇年です

多久市郷土資料館長 藤井伸幸(ふじいのぶゆき)

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