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きままに神埼

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佐賀県神埼市

◆「神埼そうめん」
神埼にそうめんが伝わって約390年、江戸時代初めに諸国行脚の小豆島の雲水が神埼宿で病に倒れ、小間物商の伊之助が助けて手厚く看護、病が癒えた雲水がお礼に小豆島特産のそうめんの作り方を教えたのが始まりと伝わっています。
そうめんは、原料が小麦粉と塩水だけのシンプルな食材です。細くてもコシが強いそうめんは、中力粉にグルテン量の多い強力粉を混ぜて作ります。うどんは逆に、噛み切れないほど固い麺は佐賀では好まれませんので中力粉を中心に作りますが、そうめんもうどんも各製麺所によって粉の配分や塩水の入れ具合が長い伝統の中で微妙に違います。
これが昔からの地元の馴染んだそうめんの味となり、ごひいきのそうめんとなり、故郷の懐かしい味になっています。
そうめんの製造は、まず小麦粉と塩水をミキサーで混ぜ、出来た生地を5mmから8mmの厚さにして麺の帯を作ります。
その麺帯に圧を次々にかけて薄くしていき、その麺の帯を切り歯にかけて切り出していきます。
次に切り出した麺は細い棒に掛けベルトに乗せ、乾燥場に上がっていきます。大きな羽が回っているその乾燥場は、淡い黄色のそうめんが風にそよいでいて、小麦の香りとともになんとも美しい風景です。
乾燥はその日の天候にもよりますが、平均でそうめんは丸1日、うどんは3日程で、現在は計る機械がありますが、昔は触ったり折ったりの職人技でそうめん作りが行われていました。この後、乾燥した麺の裁断、計量、包装と続き、さらに半年ほど寝かせてからのお目見えという事になりますが、大切にしたい神埼の名産品です。

文化財観光案内専門員
執行 真知子

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