特集 今日の天気は笑顔ときどき涙でしょう(4)

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◆コーヒーはセルフで
「おはよう!コーヒー飲む?」
部屋に入るなり、スタッフから予想外の言葉が。
「あ、飲みます!」
「じゃあこれとこれね。」
渡されたのは手動のコーヒーミル。
そばにいた女の子がそっと豆を入れてくれました。手で回してみて、と教わりレバーを回すと、いい香りが辺りを包み込みます。
「たかたか」は、学校や社会にうまくなじめなかった、何かをきっかけに自信を喪失して、家に引きこもりがちになった。
そんな人たちが、自分のペースで訪れる場所です。
「ここではお客さんではなくて、自分たちも役割がある。スタッフとして動いてもらうことで、自分の立ち位置を見つけてもらうことを大切にしています。ここにいるから安心。ではなく、ここを踏み台にして次に進めるように。だからといってそれでバイバイじゃなくて、ここがプラットフォームとなって、いろいろなところに繋がっていけばいいなと思っています。」

◆ハードルを低く
「たかたか」は、子育てふれあいセンターと同じ敷地の1室を利用し、毎月2回、居場所作りをしています。
「ときどき、子育てふれあいセンターのイベントに参加したり、逆にこちらのワークショップに参加してくれたり。そういった交流ができるのも、この場所ならではだと思います。子育て世代の人たちにも、ここを知ってもらうことで、たかたかの存在を身近に感じてほしい。」
垣根を越えた交流の中で、利用者が自信を取り戻し、社会復帰に繋がることもあるといいます。
「ひきこもりは、決してはずかしいことではないです。隠すことではないということを伝えたい。まずはここに来てほしい。」

◆気ままな居場所　たかたか
学校に行きにくい、外出しづらいなどの状態にある人が、自分のペースで気ままに楽しく過ごせる居場所です。年齢・居住地は問いません。
場所：子育てふれあいセンター敷地内
日時：毎月第1・3水曜日　午前10時30分～午後3時

◇子育てイベントに出店
「たかたか」の存在をもっと知ってもらいたい、という思いから、ファミリーフェスタにワークショップブースを出店。
利用者もスタッフとして手伝いました。

問合先：
・(株)ネクステ【電話】09092817348(直通)
・健康課【電話】32-5121

◆みんながパパで、みんながママ
「私たちの話、参考になります?」
子育てふれあいセンターで待ち合わせしていた吉田聡美さんと今中歩美さんが顔を見合わせて笑います。
吉田さんと今中さんは、子育てふれあいセンターの親子活動をきっかけに知り合い、意気投合したいわゆるママ友。でもそれだけでは終わらなかったのが2人なんです。
「子育てふれあいセンターに来るお母さんたちと話してると、結構困っていることが多いんです。特に、町外から来た人はわからないことばかり。」
そんなお母さんたちの不安を知り、動かないと!と2人の血が騒いだ。
「お母さんたちの知りたい情報や、子育てふれあいセンターの魅力を私たちが伝えればいいやん!て思って。たかテレビと協力して、お母さんたちと一緒に番組を作ったんです。」
子育て世代の気持ちは、同じ子育て世代が一番わかる。

◆多可町が続くように
吉田さんと今中さんは、さらに考えました。
「多可町がなくなったら困るな、て。子どもたちのためにも、大好きな多可町を残したいと思ったんです。そのためには、町外からも子育て世代に来てもらえるように、PRしないと。」
多可町を心から愛する2人が思いついたのは、現役ママが案内する子育てツアー。
企画から情報発信、パンフレット制作・当日の運営まで、すべてに関わりました。実際にツアーに参加した町外の家族2組が多可町へ移住しています。
お母さんたちの持つパワーのすごさを目の当たりにした瞬間でした。
「そうそう、今日、にこにこサポーターと移住サポーター(下記参照)に登録してきました。」
2人のやりたいは止まりません。
「子育て中のお母さんって社会から置いてかれたような疎外感を感じたりするんです。
でも、センターに来たら1人じゃない。ここは、ひとつの社会。子どもの遊び場所だけじゃなくて、お母さん、お父さんたちの大切な居場所です。」

◆多可町　子育てふれあいセンター
就学前(0～5歳)のお子さんのいる家庭の子育て支援を行っています。
日時：午前9時～午後4時　月～金曜日・日曜日
※運動広場はいつでも利用できます。

問合せ：多可町子育てふれあいセンター
【電話】32-2816

◇移住サポーター
移住者の活動をサポートするボランティア

問合先：定住推進課
【電話】32-4776

◇にこにこサポーター
子育ての悩みや不安、相談を抱える子育て世代と子育てふれあいセンターを繋ぐボランティア

問合先：子育てふれあいセンター