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自治体の皆さまへ

特集 今日の天気は笑顔ときどき涙でしょう(3)

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兵庫県多可町


◆ゆっくりでもいいやん
「人に聞いてもらったり、共感してもらうことで前を向くことができるんです。」
発達障がいの診断が出たらそれで終わり?って感じてショックだった。
発達がゆっくりなお子さんを育てる後藤さんは、1人で子育てをする中で、不安や孤独が和らぐ場所があれば、と思うようになりました。
「あるよねあるよねって言ってもらうだけで、あ、そんなに気にすることじゃなかったんだって気持ちが楽になるんです。」
子育てふれあいセンターの岡本先生の後押しで、サークルを立ち上げる決心をしました。
サークル活動に顔を出すと、
「あーわかるわかる!」
「こーゆーときどーしてる?」
お母さんたちの明るい声が聞こえてきます。
あ、こういうことか。
悩みや不安を話しているはずなのに、その顔は穏やかで晴れ晴れ。
1人だと泣いて抱え込むことも、分かち合うことで、笑顔に変わるんだ。
ここがしっかりと、居場所になっていることを感じた瞬間でした。

◆在り続けること
「必要としている人に、こんな場所があるんだよって知らせたい。そのためには、在り続けることが大事だと思います。そこに居場所があるから、行ってみようかなって思ってもらえる。無理せず、ほそぼそとやっていきたい。ハードルはないので、気になったら来てほしいな。」
誰に何を言われても、私はやるって決めたから。会話の中に、後藤さんの思いの強さをひしひしと感じました。
「そうだ、今度のサークル活動、モモさんちでしようよ!」
モモ?
またひとつドアが開く音がした…。

◆ニコニコみちくさ Uniqids
発達がゆっくりなお子さん、発達障がいのあるお子さんの家族が集える場所です。年齢、居住地は問いません。みんなでみんなの子どもを育てていきましょう。

◇ゴム鉄砲で的あて
Uniqidsも、ファミリーフェスタに出店。
ゴム鉄砲で的あてをするゲームを手作りで準備しました。子どもたちの大好きなキャラクターが並んでみんなに大人気でした!

問合先:子育てふれあいセンター Uniqids(代表)後藤
【電話】32-2816


◆みんな違って当たり前
「テレビでたまたま多可町の物件を見て、古民家に一目惚れしたんです。」
「ふりぃすぺえすモモ多可」を運営する滝口みどりさんは、約2年前に奈良から多可町へ移住しました。
「子どもたちは、知らない私たちにおはよう!と声をかけてくれる。近所の人たちも、必要なときは助けてくれて、でも不必要に立ち入らない。なんだこの人付き合いのほどよさは!て感動して、移住を決めました。」
岡山県出身で32年間障がい児教育に携わってきたみどりさんは、早期退職をして子育て世代の居場所作りに取り組んでいます。
「子育て世代の人が、ここに来て子どもを遊ばせながらおしゃべりしたり、子どもたちが学校帰りに遊んだりする場所でありたい。」
食べることを中心に、暮らしを丁寧にすることが、何よりも大事だとみどりさんは話してくれます。
「いい子に育てようと思うからしんどいし、その子らしさをつぶしてしまう。10組親子がいたら10組違って当たり前。子育てはあくまで家族の暮らしだから、私はアドバイスを少しするだけ。」
そんなみどりさんを慕って、たくさんの親子がモモを訪れます。

◆生きていく力をつける
「あほって、あかるくほがらかのことなのよ。」
おくどさんで炊いたごはんに、野菜たっぷりの料理が並ぶと、食事会が始まります。
「おいしい!」
丁寧に作られた食事を囲んで、お母さんたちが笑い合い、時に真剣に話し、悩みを打ち明けて涙する。
子どもたちが縁側で遊ぶ。
「お母さんたちの悩みをたくさん聞くんだけど、いつかは絶対笑い話になるんだよ、と思いながら聞いてるの。大事なのは、子どもをどれだけ信じられるか。」
モモは今日もドアを開けて誰かを待つ。

◆暮しと子育て ふりぃすぺえすモモ 多可
子育てをするすべての人を応援する私設サロンです。

問合先:滝口みどり(中区高岸352-2)
【電話】070-5657-1348【メール】momoclub-gose@willcom.com

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