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自治体の皆さまへ

特集「私たちは歌いたい 胸を張って生きたい」(1)

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兵庫県多可町

5月28日にアピカホールで行われた『3世代コーラス』(八千代グリーンエコーズ/多可少年少女合唱団/楽しくうたおう会)
6月4日にベルディーホールで行われた『フィオーレ40周年+1コンサート』(女声コーラス フィオーレ)
2つのコンサートの取材を通して、歌を愛する人たちの思いにふれました。

■40周年+1コンサート 女声コーラス「フィオーレ」
▽橋本喬雄さんのひと声で
女声コーラス「フィオーレ」は、昭和57年に、旧中町出身の作詞・作曲家であった故・橋本喬雄さんの声かけをきっかけに結成。
当時、35人が集まり、橋本先生の指導を受けながら、町内行事などに参加し、歌を届けていました。
結成から5年目の昭和62年に5周年の単独コンサートを開催。
その5年後、10周年記念コンサートを機に、橋本さんから、吉田律子さんへと指導者のバトンが渡されました。
「歌で地域を元気に」
そんな橋本さんの願いを心に、メンバーは入れ替わりながらも、5年ごとの節目には必ずコンサートを開催。
ただ歌うだけでなく、ときにユーモアを交えた演出で、多くの人に愛され続けてきました。

▽ベルディーホールを満席に
しかし、結成40年を目前に、コロナが流行。コンサートの開催は暗礁に乗り上げましたが、今年の6月4日、40周年プラス1年のコンサートを開催。
客席は2階席まで満席となり、およそ2時間にわたる単独コンサートは、拍手喝采で幕を閉じました。

▽突然のコーラス人生
結成時からのメンバー 遠藤久代さん
橋本喬雄先生と家が近所で、ある日先生が「中町に女声コーラスを作らへんか」と言われて、びっくりしました。
当時は機織りが盛んで、女の人も家業に追われていましたから、コーラスをするなんて、そんな気持ちになるのかなと心配もあったんです。
でも、声をかけると35人の皆さんが集まってくれて。橋本先生が、一生懸命ご指導くださいました。

▽35人全員で出る
指導者 吉田律子さん
「本当は38周年でコンサートをしよう。と言っていて。でもその準備の途中でコロナが大流行してしまって。」
さあ、がんばろう!と意気込んだ矢先のコロナ禍に、コンサートはおろか、歌うことすらできない日々が続きました。
「コロナ禍が落ち着いて、歌えるようになったら、何を置いてもとにかくコンサートをしないといけない、と思っていました。」
徐々に日常を取り戻し始め、フィオーレの活動も再開。
メンバーは歌の練習に加え、衣装の調達や小道具製作など、コンサートに向けての準備に奔走しました。
「結局、41年目でのコンサートになりましたが、とにかく頑張ろうと意気込みすぎて、ちょっと無理させました(笑)。これは私の反省。当初1時間半くらいで予定していたんですが、結局2時間にも及ぶプログラムになってしまって。」
吉田さんの制作したプログラムの曲数は、なんと18曲。アンコールも含めると20曲。何が大変かって、この曲数を暗譜することがとにかく大変でした。
「皆さん、見事に覚えてくれて。本当に大変だったと思います。」
次のページで紹介しますが、本当にバラエティ豊かで笑いあり涙あり。最初から最後まで飽きない演出ばかりでした。
「普段はまじめに練習してますよ(笑)。お客さんに楽しんでもらうためには、まず自分たちが楽しまなくちゃ。」
当日は、35人全員が舞台に立ちました。
「病気の人や、体調不良の人、立っているのが辛い人。いろいろと苦労もありましたが、35人全員が揃いました。
こんなうれしいことはありません。
お客さんからは、50年目も絶対来るよ!と言ってくださったりして。どうなるかわからないけど、また一からなので、ゆっくりやっていきます。」

▽地域の花になる
結成時から在籍 奥村和恵さん
今回、結成から8回目のコンサートでした。これまで以上にお客さんに歌を伝えたい、という気持ちを強く感じました。
橋本喬雄さんが、「あんたらはほんまに綺麗や。地域の花になってほしい。」と言ってくださって。それから41年、メンバーの入れ替わりもありましたが、先生の思いをしっかりと受け継いでいます。
「歌が地域を明るくする。フィオーレは地域の花ですよ。」という先生の言葉に自信を持って歌ってきました。
とっても素晴らしい合唱団に育ちました。この思いを次の世代に繋いでいきたいと思います。

▽プログラム
花よ(団歌) 作詞作曲 橋本喬雄
1部 心の歌
・遥かな友に
・翼を下さい
・あれから
・見上げてごらん夜の星を
・いのちの歌
箏演奏「鳥のように」

2部 なつかしの昭和メロディー
・きよしのずんどこ節
・あなた
・東京ブギウギ
・知床旅情
・恋の季節
・蕾
・大阪ラプソディー
・喝采
・どうにもとまらない
・いつでも夢を

3部 ありがとう
・ありがとう
・ありがとうの花束
・ありがとうの花
・にじ

■Fiore フィオーレのここ!40周年+1コンサートこだわりポイント
1 艶やかにチェンジ リバーシブルの新衣装
コンサートには必ず新しい衣装を用意するフィオーレ。
今回は、シックなロイヤルブルーの衣装をチョイス。
ですが、コレ実はリバーシブルのドレス!
第3部で着用しているルビーレッドの衣装と同一なんです。
「楽屋は1人1机!多い人は衣装替えが6~7回も!」
「ダンサーのスカートはリバーシブル衣装のはぎれで手作り!」

2 手作りもプロ並 衣装から小道具まで作っちゃう
コンサートで使用する小道具や衣装はメンバーが手作り。着なくなった着物をリメイクしたり、家にある使わないものを活用したり。
35人寄れば知恵も35倍!これも41年の歴史のたまものです。
「「あなた」で登場した暖炉」
「ステッキや帽子もすべて手作り!衣装は旦那さまの洋服を拝借」

3 フィオーレ楽団とコラボ 昭和メロディーでフィーバー
ベルディーホールの演劇セミナーなどで活躍するベルディー楽団が、フィオーレ楽団として参加。なつかしの昭和メロディーを盛り上げました。
「「どうにもとまらない」ではヘソ出しギャルも登場!(本当はヘソ出し風衣装)」

※詳しくは、本紙をご覧ください。

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