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自治体の皆さまへ

特集「私たちは歌いたい 胸を張って生きたい」(2)

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兵庫県多可町

■3世代コンサート
八千代グリーンエコーズ
多可少年少女合唱団
楽しくうたおう会

▽ママ友がほしい!
指導者 渡辺友江さん
「八千代にお嫁に来て、友達がほしいなって思ったんです。」
指導者の渡辺友江さんは、大好きなコーラスがしたい、友達がほしい、と思っていた矢先、旧八千代南小学校のPTAから、合唱のピアノ伴奏を依頼されました。
「みんなで音楽祭に参加して、とっても楽しかったんです。昔からウィーン少年合唱団の大ファンで。そんな合唱団があったらいいな、と思って、グリーンエコーズを立ち上げました。」
保育園、幼稚園のママ友に声をかけて生まれたコーラスグループから、渡辺さんのコーラス人生が一気に花開きました。
「昔、エーデルささゆりの芝生広場で小中学生を集めて野外音楽祭が開催されたんです。そのときに、こんなに素敵な子どもたちともっと一緒に歌いたい、と思って少年少女合唱団を結成しました。」
その後、旧八千代学園(現在の多可学園)のコーラス指導を担当した渡辺さんは、もっと歌いたい!というメンバーの熱い思いを受け、「楽しくうたおう会」を結成。
気がつけば、3世代にわたるコーラスグループを率いるまでになりました。

▽大家族が奏でる歌
「子どもだから、とかお年を召されているから、ということを理由に指導方法を変えるのは嫌なんです。私が勉強してきたことを同じように伝えます。その中でいいなと思う部分を吸収してもらえたらと思っています。先輩たちの吸収力すごいんです!時には足が痛い、腰が痛いとかありますけど、指導している間は、キラキラした目で一生懸命聞いてくださる。いい先輩たちに巡り会えて、とても幸せです。」
14歳から90歳までの大家族。そこには家族以上の絆が生まれています。

▽もう一度歌いたい
コロナ禍で歌えなかった時間は、長く苦しいものでした。
「なぜ歌っちゃいけないの?どうしてみんなと歌えないの?と。最初は歌いたいと思っていた気持ちがどんどん消えて。辛い、さみしいという気持ちから、歌いたくなくなった時期がありました。」
歌うと涙がぽろぽろこぼれる。
もう一度みんなと歌いたい。という思いが渡辺さんを突き動かしました。
「今回、コンサートを決めたとき、少年少女合唱団のOGの子たちが、私たちも歌いたい、と駆けつけてくれました。本当に嬉しかったです。歌える仲間がいる。聞いてくださる人がいる。あー合唱っていいなって改めて感じました。」

▽いつやるの?今でしょ
指導者 渡辺友江さん
「今回のコンサートをやろうと思った一番の理由は、来年どうなっているか分からないっていうことです。」
コロナ禍を経験したからこそ、明日どうなっているかわからない。
今できることを、やらないと。
「特に年齢を重ねるとその思いが強いです。楽しくうたおう会のメンバーに言われたんです。来年、おりまへんで!て。」
アピカホールは満席。立ち見が出るほどの大反響でした。
「政治とか難しいことはわからないけど、私には歌がある。歌の持つ力で、世の中を明るく元気にしていきたい。」
3世代コンサートでは、みんなでたくさんの童謡を歌いました。
「童謡には日本の原風景があります。世代を超えて歌うことで、子どもたちへと受け継がれていきます。あちこちの家の中に自然と歌がある。そんな町になればいいな。そしてみんなが集まって、エーデルささゆりの芝生広場で、大合唱をしたい!オペラをしましょう!
第九の合唱も、野外でやりたいな。」

▽90歳のシンガー
楽しくうたおう会メンバー 小西春美さん
高校時代から歌が大好きでした。でも戦後の大変な時期は歌どころじゃなくて、一生懸命百姓をしていました。
75歳になってから多可学園でコーラスに入って、渡辺先生の人柄に惹かれて15年間通い続けています。
歌うことで、お腹から声を出すからか、内臓も強くなって体調もよくなりました。
こんな年齢になっても歌えるのは、周りのメンバーが支えてくれるからです。コーラス一筋の毎日。これからも、できる限り続けていきたいです。

▽歌が好き、ただただそれだけ
多可少年少女合唱団 渡辺喜一さん
小学1年生のときに合唱団に入りました。それから10年。ただただ歌が好き。それがすべてです。
さまざまな年代の人と一緒に歌うことはとても楽しいし、背中を押してもらっています。
皆さんとても元気で、歌の力、先生の力をいつも感じます。
目標は、渡辺先生。これからも大好きな歌を続けていきたいです。

市位陽奈さん
お母さんも合唱団のOGで、小学4年生から合唱団に入りました。
友達がいるから、一緒に歌いたくて続けてこれました。コロナ禍の間は、歌えないことにとても違和感を感じました。これからもみんなでわいわい楽しく歌いたいなって思います。

渡辺千惠さん
お兄ちゃんと一緒に、4歳から合唱団に入りました。10年間、辞めたいと思ったことは一度もありません。今は、3人だけど、それでもがんばります!ずっとずっと歌っていたい!

■3世代 3世代コーラスのここ!世代を超えて生まれる絆
1 多可少年少女合唱団 圧巻の独唱
多可少年少女合唱団のメンバー3人は、コーラスだけでなく一人で歌う独唱にも挑戦しています。
たった1人で舞台に立ち、歌を届ける!
歌が大好きな気持ちがお客さんを温かい気持ちにさせてくれます。

2 八千代グリーンエコーズ結成から続く手話歌
八千代グリーンエコーズ結成当初に始めたという手話歌を今でも大切にしている渡辺先生。
いろいろな場で、披露して手話歌を届けています。

3 14歳から90歳まで 敬老の精神を大切に
多可町は「敬老の日」発祥のまち。
歳を重ねてもなお元気で活躍する楽しくうたおう会のメンバーは、まさに人生の大先輩!
3世代コンサートでは、向日葵の花を送りました。

4 多可少年少女合唱団OG コンサートのために再集結!
多可少年少女合唱団のOGが、コンサートのために地元に集結!
就学や就職などで多可町を離れたメンバーも、練習のために集まり、コンサートを盛り上げました。

5 これが童謡? 3世代ならではの童謡アレンジ
「しゃぼん玉」や「七つの子」など、童謡の定番ソングが、想像を超える楽しいアレンジに!
渡辺先生の童謡への愛が溢れる仕上がりです。

※詳しくは、本紙をご覧ください。

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