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【特集】保護司の世界(2)

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兵庫県宝塚市

■ベテラン保護司Aさんの体験談
保護司歴:13年目
保護司になったきっかけ:地域のボランティアを通じて知り合った保護司の方に、「自分の勉強になるよ」と勧められたこと

17歳のB君は、初めて会った時はほとんど話さず無表情で、人の話も聞いていない様子。昼夜逆転生活で面接の約束もすっぽかし、親との関係も良くありませんでした。私は訪問を重ね、とにかく本人の話を聞くようにし、親にも厳しい叱責や体罰は止めるよう助言しました。そのうちにB君の興味や将来の希望を知り、更生保護就労支援事業所に同行し相談に乗ってもらいました。目標ができたことで生活の乱れが改善され、本人の思いや頑張りを親に伝えることで親子関係も改善。B君は自信がついて明るくなり、その後就職して真面目に働いています。仕事帰りにファミレスで待ち合わせて、遅い夕食を取りながら行う面接では、楽しそうに近況報告をしてくれました。
寄り添うことで、対象者が未来に向かって意識や行動が変わっていく様子を見ると、心から良かったと思います。

■保護司が所属する保護司会の他にも、対象者を支えるさまざまな団体があります
▽宝塚市更生保護協力会
保護司会と協力して犯罪・非行の未然防止のための啓発活動を行うとともに、保護司会や更生保護女性会の運営を支援する団体。

▽宝塚市協力雇用主会「アトムの会」
犯罪・非行歴のため仕事に就くことが難しい人たちを、その事情を理解し立ち直りを支援する事業者の団体。

▽宝塚更生保護女性会
施設での炊き出しやバザーなどで更生保護活動を支援するとともに、子どもたちの健全育成のための地域活動を行うボランティア団体。

■宝塚市保護司会
会長 成瀬 文夫さん

保護司の認知度は低く、「保護司って何をするの」と思われる方が多いと思います。
宝塚市保護司会では、宝塚市更生保護協力会、宝塚市協力雇用主会、宝塚更生保護女性会の皆さんと連携し更生保護活動を行っています。毎年7月に開催する街頭啓発広報活動や公開ケース研究会などの啓発活動のほか、月1回の定例会では、関係機関の研修などを行い、それぞれの保護司の知識や対応力向上に取り組んでいます。
しかし、保護司は全国的にも減少傾向にあり、当会においても会員の高齢化による定年退任者も多く、定数割れの状況が続いています。
こうした状況の中、当会でも何とか新任保護司を増やせないかと考え、インターンシップ制度を導入し、街頭啓発広報活動や定例会など保護司の活動を体験することで、やりがいを感じてもらう取り組みを行っています。
また、新任保護司が「こんな時どうしたらいいのだろう?」と困っているときに、ベテラン保護司からのアドバイスを気軽に聞ける環境づくりにも努めていますので、興味をもった方はぜひご連絡ください。

■社会を明るくする運動の一環として、宝塚市ではさまざまな取り組みを行っています
▽保護司の活動に興味を持った人
地域福祉課(【電話】77・0653【FAX】71・1355)へご連絡ください。

▽公開ケース研究会
地域の人、青少年の健全育成活動に携わる人や学校関係者などが広く参加する研究会。ケース事例について、その対応や支援方法を考えます。

▽街頭啓発広報活動
犯罪・非行の防止や更生保護などを呼びかける街頭啓発広報活動を行っています。今年は7月1日(土)10時半から宝塚ゆめ広場でバトン隊による華やかなセレモニーを開催します。

問合せ:地域福祉課
【電話】77・0653【FAX】71・1355

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