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自治体の皆さまへ

〔特集〕他人事じゃない。認知症(1)

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兵庫県川西市

全国的に認知症の発症者が増加の一途をたどり、いつ自分や家族が、友人や知人が認知症になるか分かりません。当事者もその周囲の人も安心して暮らせるように、認知症を「自分ごと」として正しく理解しましょう。

■誰でもなりえる病
認知症。誰でもなりえる脳の病気です。厚生労働省によると、日本では約600万人以上が認知症を発症しており、近い将来、高齢者の5人に1人がなると言われています。また、川西市で把握している在宅の認知症の人は、現在約5000人です。
認知症は一人で抱え込まず、周りに協力を求めることや、市や地域の支援を活用することが大切です。今回の特集では、認知症を正しく理解し、「自分ごと」として考えるきっかけとなるよう、当事者や支える人の声、企業の取り組みを紹介します。

■「認知症対策アクションプラン」策定に向けて準備
市は、当事者と家族へのインタビューや、地域で活動する団体などからアンケート、意見交換を実施。
認知症になっても住み慣れた地域で安心して暮らせるように、令和6年度から開始する「認知症対策アクションプラン」の策定に向けて現在準備を進めています。

■当事者の声
周りの人からの指摘で認知症と発覚 受け入れ、周りと共有する
市南部在住 Kさんと姉のOさん
2年ほど前、知人から渡されたものを受け取ったことを忘れたことがありました。しかも2回も。その時に知人が、認知症かもしれないと思ったそうです。そのことを伝えられて、自覚がなかったので私も姉もびっくり。その後、病院で認知症だと診断されました。今までは他人事のように感じていた認知症。時間が経つにつれて、受け入れられるようになりました。
しばらく経って、今までと同じようには生きてはいけないと。できることから始めようと1日の予定を忘れないようにカレンダーに記入しています。姉妹間で予定を共有することで姉も安心しますから。
姉や地域包括支援センター、地域の皆さんに支えられて生きていると日々実感しています。認知症と診断されて2年が経ちますが、幸い戸締まりや買い物など身の回りのことはできています。近所でおせっかいと言われるくらい小さなことでも手伝ったりしながら、人とのつながりを大切に生活していきたいです。

■市の支援や地域のサービスを利用する 身近な場所を活用
日常生活で不安に思っていることや、情報交換、医療や介護の専門職への相談など、認知症の予防や緩和に向けて早い時期から、各地域の支援やサービスを活用してみましょう。

◇地域包括支援センター
認知症をはじめとする高齢者の総合相談窓口。皆さんの「したいこと」「できるようになりたいこと」を大切にしながら関係機関と連携して支援します。
(詳しくは本紙をご覧ください)

◇認知症カフェ
認知症の当事者やその家族だけではなく、誰でも気軽に参加できる憩いの場。地区福祉委員やコミュニティ協議会、薬局などが実施しています。地域の交流の場としてだけではなく、医療や介護の専門職へ相談できます。詳しくは市ホームページへ。

■Voice
周囲の理解が不可欠
市中央地域包括支援センター 認知症地域支援推進員
田上 美由紀
市では、各地域包括支援センターに認知症地域支援推進員を配置し、認知症の初期段階からの相談を受け、医療・介護関係者などと連携して支援しています。
また、周りの人が正しく理解するために、認知症サポーター養成講座などの普及啓発活動にも取り組んでいます。
自分や身近な人が認知症になったとき、「どのように接して欲しいか」「どのような支援があればうれしいか」など自分ごととして考えることが大切。誰もが住み慣れた地域で暮らし続けるために、周りの人や地域の皆さんの理解が不可欠です。

■Check!認知症早期発見のめやす

出典:「(公社)認知症の人と家族の会」ホームページから一部抜粋。

問合せ:中央地域包括支援センター
【電話】072-755-7581

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