未来へ“つなぐ”地域の宝もの

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文化財に関わる新温泉町民の輪を広げ、また、子どもから大人までの幅広い年代の方に興味・関心を深めてもらうため、町内に数多く分布する文化財を隔月で紹介します。

■第1回　菖蒲綱引き
新温泉町の初夏の風景として、町内2か所に伝わる「菖蒲綱引き」があります。
久谷地区に伝わる「但馬久谷の菖蒲綱引き」は国の重要無形民俗文化財の指定を受けています。綱の材料にはワラやカヤなどのほか、村の子どもたちが各戸から集めた菖蒲が使われ、綱引きの結果で村の吉兆を占います。
湯区に伝わる町指定文化財「湯村の菖蒲綱引き」は長さ100メートルに及ぶ大綱を上下2組に分かれて引き合い、上が勝てば豊作、下が勝てば商売繁盛の1年になるとされます。
地域の努力により続けられてきた行事ですが、課題は生じています。久谷の菖蒲綱引きは、少子高齢化で綱引きに参加する子どもの数を揃えることが難しくなっています。また湯村の菖蒲綱引きは、巨大な綱をなうための用具類等を今後も維持していく方法について頭を悩ませています。
綱引き行事はかつて全国に幅広く分布していましたが、現在では途絶えてしまった地域が多くあります。新温泉町の菖蒲綱引きは、その地区で長年受け継がれてきた地域の「宝もの」であり、次世代に残していかなければなりません。
現在、文化財を将来に残すための「文化財保存活用地域計画」の策定を進めています。興味のある方はぜひご覧ください。(町HP)

問合せ：生涯教育課
【電話】82-5629