豊岡健康福祉事務所(保健所)管内では、令和4年に新たに診断された結核患者は5人でした。毎年10人前後の患者が届出されていますが、近年は減少傾向にあります。患者の大半が70歳以上の高齢者で基礎疾患の悪化に伴い、発見されることが目立ちます。
結核は過去の病気ではありません。高齢者は日本で結核が蔓延していた時代を過ごしており、すでに結核菌に感染している人の割合は85歳以上では60%を超えていると言われています。感染している高齢者は加齢や基礎疾患の増悪により免疫力が低下したときに結核を発症します。結核を発症していても、咳や痰等の典型的な症状が現れないため、他の病気との鑑別に時間がかかり、発見が遅れ予後不良につながることもあります。
食欲の低下、体重減少、なんとなく元気がない、微熱が続く等の症状が長引くときには早めに医療機関で受診・検査を受けましょう。
また、高齢者は症状がなくても1年に1回は町で実施される健康診断やかかりつけ医で胸部エックス線検査を受けることが結核の早期発見・早期治療につながります。
問合せ:豊岡健康福祉事務所
【電話】(0796)26-3660
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