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保健・医療・福祉のサポートネットワーク ケアステーションかんざきだより

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兵庫県神河町

■「子ども叱るな 来た道じゃ、年寄り笑うな 行く道じゃ」
「子ども叱るな来た道じゃ、年寄り笑うな行く道じゃ」。私が、初めてこの言葉を聞いたのは、中学生か高校生の頃です。親戚のおじさんが食事の席で、繰り返しこの言葉を口にしていました。
私自身、わが子が物を壊したり、忘れ物をしたり、間違えたりを繰り返していると、つい子どもを叱ってしまうことがあります。後で、「私も子どもの頃、同じような事をしていたな。いや、それ以上の失敗をした事があるな」と嫌な出来事(令和的に言うと、「黒歴史」と言うのでしょうか)を思い出し、冷や汗をかくことがあります。親子で似てしまうのか、子どもの頃と同じような事をわが子がしているのを目の当たりにし、余計に叱ってしまう事もあります。自分が「来た道」だからこそ叱らず、アドバイスができるよう心掛けていきたいと反省しながら日々を過ごしています。
次に「行く道」についてです。祖父母のいる家庭で育った私にとって、祖父母は地域の事や生活の知恵、格言など色んな事を教えてくれる存在でした。祖父母は、もう他界しましたが、年を重ねるにつれ、出来ていたことができなくなり、コミュニケーションも取りにくくなっていく姿を見て、もどかしさを感じることがありました。いずれは自分もそうなると分かりつつ、優しい言葉がけができなかったこともあり後悔しています。もし、皆さんの周りに高齢の方がおられましたら、自分が「行く道」歩んでいる先輩として敬う気持ちを忘れないでいただきたいと思います。
さて、話は初めに戻りますが、私は「子ども叱るな来た道じゃ、年寄り笑うな行く道じゃ」は、親戚のおじさんが考えた言葉だとずっと思い込んでいました。しかし、数年後、大学に入学し高齢者福祉論の第1回目の講義で先生がこの言葉を言われたのを聞き「おじさんが考えた言葉ではなく、世間でよく言われている言葉なんだ…」と愕然(がくぜん)としたのを覚えています。
そのような事もあり、私の中でこの言葉はすごく心に残る言葉になっています。この言葉を教えてくれたおじさんとは、それ以降、一度も会っていないのですが、おじさん、ありがとう。あの言葉は私の人生の教訓になっていますよ!

【電話】32-1910

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