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自治体の皆さまへ

Health~保健師からの健康アドバイス~

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北海道せたな町

■10月はピンクリボン月間です

〈今月の担当は 干場 美沙代です〉

ピンクリボンは乳がんの啓蒙活動のシンボルマークです。乳がんへの理解を深め、早期発見、早期治療、検診の推進などを目的として行う活動をピンクリボン運動、あるいはピンクリボン活動といいます。
乳がんで亡くなった女性の家族が、「このような悲劇が繰り返されることのないように」との願いを込めてピンクのリボンを作ったことからスタートしました。
乳がんを正しく理解し、乳がんの早期発見、早期治療、検診の大切さを啓蒙するため、世界中でさまざまな活動が行われています。ピンクリボン月間を機に検診の大切さと乳がんの基礎知識を深め、自分の身体と向き合ってみませんか?

●乳がんってどんな病気?
日本では、毎年9万人以上の方が、新たに乳がんに罹患しており、年々増加傾向にあります。日本人の女性が一番かかりやすいがんと言われていて、一生のうちにおよそ9人に1人が乳がんと診断されています。(2019年データに基づく累積罹患リスクより)
日本人女性の場合、30代から増えはじめ、40~60代が罹患のピークで、その他のがんに比べて、比較的若い世代が多いのが特徴です。稀に男性でもかかることがあります。
乳がんのリスク要因としては、まだはっきりとしたことは分かっていませんが、その中でもいくつかの要因が考えられています。次のような方は、特に注意が必要です。
・家族(特に1親等以内)で乳がんや卵巣がんにかかった人がいる
・初潮が早く(11歳以下)閉経が遅い(55歳以上)
・初産が30歳以上、または出産経験、授乳経験がない
・閉経後の肥満
・アルコールをよく飲む、喫煙する
・乳腺疾患(乳腺症)にかかったことがある
・40歳以上である
乳がんは、小さいうちに見つけると、治る可能性の高い病気です。
早期に見つかった場合、90%以上は治ります。乳がんが進行するとリンパ節や骨、肺、肝臓など、乳房以外の臓器にがん細胞が転移して、様々な症状をひきおこしたり、命を脅かしたりするようになります。なので早期発見・早期治療が大切です!

●早期発見・早期治療のためにできること
マンモグラフィ検査は、乳がん死亡率減少の有効性が確立された検査方法です。
特に、乳がんの罹患率が増える40歳以上の女性は「2年に1回マンモグラフィ検査による検診を受けることが最適である」と国が定める指針でも示されています。
※せたな町では、主に30歳以上の方を対象に検診を実施しています。
欧米などでは、検診受診率の向上などから、死亡率は年々減少していますが、日本の乳がん検診受診率は、先進国の中でも低く、年々死亡率は増加傾向にあります。
乳腺が発達している若い方は、マンモグラフィ検査だけでは不明瞭にみえ、「高濃度乳腺」として判読困難とされる場合があるため、乳房超音波検査(エコー)の併用をおすすめします。
せたな町では、49歳以下の方で希望する方を対象に、マンモグラフィ検査と乳房超音波検査(エコー)の併用検査を行っています。併用検査を行うことで、早期の乳がんの発見率が1・5倍になるというデータもあり、特に乳腺が発達している若い方の検診に効果的です。

●セルフブレストチェックを習慣にする
乳がんは身体の表面に近いところに発生するため、自分で観察したりふれたりすることによって発見できる可能性があります。乳がん発見のうち、約7割は「自分で見つけた」というデータもあります。

《乳がんに気づくきっかけは?》
・セルフチェック 68%
・乳がん検診 32%
Brest CanserRes Treat(2016)より

「いつも変わりないかな」という気持ちで、お風呂の時や着替えの際に、鏡でみたり触ったりしてみましょう。閉経前の方は乳房がやわらかくなる月経終了後1週間~10日の間に、閉経後の方は一定の日にちを決めて、毎月1回セルフチェックを行いましょう。

◇チェックポイント
乳房の変形や左右差がないか・えくぼのようなへこみがないか・出血や異常な分泌物がないか・ひきつれがないか・ただれがないか・しこりがないか など
その他でも、不安や気になることがあればすぐに専門の医療機関(乳腺外科、乳腺科、乳腺内分泌外科などの表示のある病院やクリニック)を受診しましょう。

●乳がん・子宮がん検診のお知らせ
回覧板等でお知らせしていますが、次の日程で乳がん検診・子宮がん検診を実施します。検診受診を希望される方は、各区保健師までご連絡ください。(乳がんは2年に1回の受診となります。また、定員を超えている場合、お断りすることがあります。)

〔瀬棚区〕
令和5年10月13日(金)瀬棚保健センター
(午前の部)
(1)8時45分~9時00分
(2)9時30分~10時00分
(午後の部)
(1)12時45分~13時00分

〔北檜山区〕
令和5年10月14日(土)せたな町健康センター
(午前の部)
(1)8時00分~8時45分
(2)9時00分~10時00分
(午後の部)
(1)12時00分~12時45分
(2)13時00分~13時30分

〔大成区〕
令和5年10月15日(日)大成町民センター
(午前のみ)8時30分~10時00分

●乳がん検診無料クーポン券について
今年度41歳になられる女性(昭和57年4月2日~昭和58年4月1日生まれ)は「乳がん検診」を無料で受けることができます。今まで一度も受けたことがない。という方は、これを機に是非受診をご検討ください。

■検診の費用

せたな町では、乳幼児健康相談と合わせて、就学前のお子様にフッ素塗布を行っています(塗布間隔は4か月に1度)。また、歯科医師による歯科健診や相談も行っていますので、ぜひご利用下さい。
日時:毎月乳幼児健康相談日 13時00分~15時30分
場所:せたな町健康センター

健診申込・健康相談などは各保健師まで:
・せたな町健康センター【電話】0137-84-5984(直通)
・瀬棚支所【電話】0137-87-3311
・大成支所【電話】01398-4-5511

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