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自治体の皆さまへ

Health~保健師からの健康アドバイス~

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北海道せたな町

■減塩のススメ~減塩は健康への第一歩です~

〈今月の担当は 西香 奈美です〉

日本人は高血圧が約3人に1人いるとされており、国民病の一つでもあります。血圧が高いと言われた方は必ず「減塩してみましょう」と言われた経験があると思いますが、なぜ血圧と塩分が関係しているのかご存知ですか?

○高血圧とは
血圧とは簡単に言うと心臓から送り出された血液が血管の壁を押す力のことを指します。そしてそれが高い状態のことを高血圧と言います。(上の血圧は心臓が収縮して全身に血液を送り出す時の血圧で、下の血圧は血液が心臓に戻ってくる時の血圧です。)一般的に上の血圧140以上、下の血圧90以上で高血圧と診断されます。症状としては、頭痛・めまい・耳鳴りなどある方もいますが、自覚症状がない方もいます。

○塩分と高血圧の関係
食べ物に含まれる塩分は血液中へと流れ込みます。血液中のナトリウム濃度が濃くなると、血液濃度を薄めようと血管外から水分を取り込みます。すると、血液の量が増え、多くなった血液を流すために心臓はより強い力で血液を送り出すことになり、血圧が高くなります。

○塩分と脳卒中・心臓病の関係
イギリスでは8年かけて行った減塩キャンペーンで国民全体の塩分摂取量を1.4グラム減らしたところ(元々9.5グラム→8.1グラム)、国全体で脳卒中・心臓病の死亡率が40%以上減少したという研究結果がでており、高血圧が関係する病気の死亡率にも大きく関係があると考えられます。

〇せたな町の塩分摂取量
令和4年度に町で健診を受けた方の推定塩分摂取量は9.08グラムでした。この結果は、町で健診を受けた方の結果であり、受診していない方の塩分摂取量は不明なので、町全体のデータではありません。
しかし、厚生労働省が実施した「国民健康・栄養調査」によると2019年で日本人の平均的な塩分摂取量は10.1グラムであり、北海道の平均でも10.1グラムとなっているため、おおよそ町の健診を受けていない方も含めると同程度だと考えられます。
国では健康な成人の塩分摂取量の目標値を男性7.5グラム、女性6.5グラムと設定しており、目標からはいずれも遠いというのが現状です。

〇簡単な減塩方法って?
減塩の第一歩は「調味料を量って、調理すること」です。目分量で入れてしまうと、塩分が高くなりがちなので、まずは調味料を量ることを習慣にしましょう。
また、調味料を量るほかにも、
(1)酸味・辛味・香味野菜を活用する
(2)うま味食材を活用する
(3)表面に味付けして減塩する
(4)下味に生姜やニンニクを使用する
(5)新鮮な野菜や果物、きのこ類、海藻類で塩分を排出する「脱塩」を意識する
という方法もあります。

特に、(5)の脱塩は聞きなれない言葉かもしれませんが、新鮮な野菜などに含まれるカリウムには、体の中にある余分な塩分を体外へ排出する働きがあり、積極的に食べることで、塩分を体の外に排出することができます。
(腎臓が悪い方は摂り過ぎに注意が必要です)
自分で調理をしない方は、しょうゆやソースなど追加する調味料を少なくする、減塩商品を使う、カップラーメン等の汁はすべて飲まない等の方法があります。
また町の特定健診・健康づくり健診対象の方は健診と一緒に自分の塩分摂取量がどのくらいか検査し、自分の健康状態とともに把握することも一つの減塩への道です。
高血圧と診断された方もそうでない方も、一つでもいいのでぜひ試してみてくださいね。

■せたな町では、乳幼児健康相談と合わせて、就学前のお子様にフッ素塗布を行っています(塗布間隔は4か月に1度)。また、歯科医師による歯科健診や相談も行っていますので、ぜひご利用下さい。
日時:毎月乳幼児健康相談日 13時00分~15時30分
場所:せたな町健康センター

健診申込・健康相談などは各保健師まで
・せたな町健康センター【電話】0137-84-5984(直通)
・瀬棚支所 【電話】0137-87-3311
・大成支所【電話】01398-4-5511

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