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保健だより

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北海道中川町

■〔今月のテーマ〕高齢者と『睡眠薬』
高齢になると睡眠薬を使用する人が増えてきます。
中川町は全道よりも多く、75歳以上の約4割に睡眠薬が処方されていました。

医療機関で処方されている睡眠薬の殆どは安全なものですが、高齢になると若年者に比べて睡眠薬が少量でも効きやすく、体内から排泄する力も弱くなるため、注意しながら使用する必要があります。
睡眠薬は、必要な時に適切に使い、漫然と長期間使い続けないことが求められています。
お薬との付き合い方を考えていきましょう。

▽高齢者の睡眠の特徴
睡眠にも加齢による生理的変化があります。
下図のように、睡眠を支えている体温やホルモンの変化などの生体リズムが前倒しになるため、早寝早起きになります。また、深い眠りは減り、浅い眠りが増えるため、少しの尿意や物音などの刺激で目が覚めやすくなります。

これは、病的な症状ではありません。
心身の状態が悪くなければ、年齢によるものと受け止めて、『遅寝早起き』の習慣にしてみる、適度なお昼寝で睡眠を補うなどの考え方もあります。
但し、不眠が原因で心身の不調が続いて、生活に支障がでている場合などには、治療は必要です。

▽睡眠薬はどう効くの?
ほとんどの睡眠薬は、服用初日から1週間以内と、はやい段階から不眠症状の改善効果が実感でき、1〜2週間程度続けることで効果が安定します。
処方されたら、副作用がなければ指示通りに服用し、医師・薬剤師と相談しながら治療していきましょう。
睡眠薬を服用してから眠気が現れるまでの時間は、10分から30分程度と、どの種類も大きな差はありません。そのため、眠る準備を整え、就床前に服用することが勧められています。

▽寝つけない時の追加は?
安易に追加や増加することは勧められません。
睡眠薬にはその作用時間により、「眠気が残る」「頭の働きを悪くする」「ふらつく」という持ち越し効果があります。
寝つけなくて追加したい場合には、作用時間の短い薬でも起床予定の6〜7時間前までとすることが勧められていますが、薬にもよるため、必ず事前に医師に相談しておきましょう。

▽睡眠薬をやめたい時は?
飲んだら癖になるかもと不安に思われる方もいますが、不眠症が治っていれば、眠れない時だけに減らしたり、やめることは可能です。

(1)かかりつけ医に必ず相談しましょう。
睡眠薬の種類や服用頻度、治療状況によります。また高血圧や糖尿病・心臓病など、よく眠れた方が持病のコントロールにつながるなど、やめない方が良い場合もあります。

(2)減薬・休薬には、タイミングがあります。
「夜間の不眠症状の改善」「日中の心身の不調がない」状態が、4〜8週間以上維持されていることを、確認しましょう。

(3)減薬には時間が必要です。
例として、減薬する場合は、服用している薬の4分の1錠を減らして1〜2週間様子をみて、問題なければ更に4分の1錠分を減らして、と少しずつ段階を経て減らしていきます。
2種類以上の睡眠薬を服用している場合は、効果の弱い薬から減らし始めます。
急にやめると、強い不眠症状や幻覚などが起こる場合もあるため、自己判断は禁忌です。

問い合わせ先:住民課幸福(しあわせ)推進室 保健師
【電話】7-2813

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