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自治体の皆さまへ

保健師さんの健康宅配便 File No.311

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北海道中頓別町

今月の担当は齋藤助産師

『親から受け継がれる!!!』

今回は、大人から子どもへの感染の危険がある虫歯菌とピロリ菌についてのお話です。

◆虫歯菌!家庭内感染?
生まれたばかりの赤ちゃんの口の中には、虫歯の原因となる「ミュータンス菌」という菌はいません。しかし、親や周りの人から、唾液を通してミュータンス菌が移り、口腔内の環境が悪いと虫歯へと発展していきます。
親から子どもへミュータンス菌が移る場合、唾液を介して移ります。離乳食の時に大人が嚙んで食べ物をあげたり、大人が使ったスプーンで食べさせたり、キスしたりしてミュータンス菌がお子さんに移って行きます。
「虫歯菌が移るから頬にキス禁止よ!」はちょっと寂しいですね。

◆大人も子どもも定期的な歯科検診を受けましょう
赤ちゃんと接する大人たちのミュータンス菌を減らしておくと感染リスクは格段に少なくなるそうです。周りの大人の虫歯をしっかり治療することと、毎食後しっかりとフッ素入りの歯磨き剤で歯磨きすることで子どもへの感染を防ぐことができます。

◆ピロリ菌って何?
胃酸の分泌が不十分な5歳ころまでに口などから入り、胃に住みつき胃の粘膜を破壊する細菌です。ピロリ菌に感染すると、ほぼ全員が自覚症状なくピロリ菌感染胃炎となります。これが長く続くと胃がんの発症へと続きます。

◆ピロリ菌!家庭内感染?
ピロリ菌に感染する時期は胃の発達が未熟な5歳までと言われています。それ以降は子どもの胃酸分泌も大人並みにしっかりするため、感染はごくまれといわれています。ピロリ菌の感染率は、乳幼児期の衛生環境に関連するといわれています。昔は井戸水で感染したともいわれています。
しかし、衛生環境が整った現在は親から子どもへの家庭内感染が原因といわれています。ピロリ菌に感染している大人から子どもへ(乳幼児)食べ物の口移しによって、ピロリ菌が移る可能性があるので、注意が必要です。

◆大人はピロリ菌検査を受けて、感染していたら除菌しましょう。
まずはピロリ菌の検査を受けましょう。感染していたら胃カメラで萎縮性胃炎があることを確認すれば保険適用で除菌(抗生剤の内服)ができます、しっかりと除菌することが大切です。

◆親から受け継がれる=虫歯菌!ピロリ菌!
代々受け継がれるのは、病気ではなくて、愛情を受け継ぎたいものですね。みんなで守ろう!子どもの健康
子どもたちを守るために、大人が歯科検診とピロリ菌検査を受けましょう!

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