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自治体の皆さまへ

防災コラム 日頃から災害に備えましょう(38)(1)

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北海道伊達市

◆地震に備えよう
NPO法人環境防災総合政策研究機構
理事 宇井 忠英

去る6月11日の午後7時少し前、突然緊急地震速報の画面が出ました。
この地震の揺れは道内や東北北部の広い範囲に伝わり、室蘭市内では転倒による負傷者が出ました。千歳市や札幌市ではエレベータが停止し、JRや札幌地下鉄は点検のためダイヤの乱れが発生しました。幸いこの地震で大きな被害は出ませんでした。
今回は突然発生する地震にどう備えるか、地震が発生した時上手に対応するにはどうするかを話題にします。また、10月25日に開催する市民防災講座ではこのテーマで詳しく解説する予定です。

▽気象庁が発表する地震情報
大きな地震が発生したとき、震度4以上の揺れが予測された地域に緊急地震速報が流れます。その後気象庁の担当者は記者会見で「今後1週間程度は今回と同じ程度の地震の揺れに警戒してください」という趣旨の地震予報のような発言を付け加えます。「同じ程度の地震」と発表をするようになったのは2016年の熊本地震の後からです。
地下の岩盤に溜まったゆがみを解消するために岩盤が割れてずれ動くのが地震です。そのとき周囲の岩盤にゆがみが生じるため小規模な地震がしばらくの間繰り返されます。いわゆる余震です。ところが2016年に発生した熊本地震では2回大きな地震が起きてしまいました。ゆがみが溜まった岩盤が一気に破壊せず、28時間後に隣接した岩盤が大きく割れてずれ動いてしまったのです。

▽緊急地震速報を受信したらどうする
屋内にいるとき緊急地震速報を受信したら、転倒しそうな家具や落下しそうな物から離れ、姿勢を低くして机の下に隠れるなど身の安全を確保しましょう。慌てて屋外に飛び出そうとすると転倒したり、階段を踏み外したりしてケガをするリスクがあります。火を消すのは激しい揺れが収まってからです。揺れが収まったら念のため屋外への出口を確保しましょう。
道路を歩いているときに大きな揺れが発生すると、ブロック塀や自動販売機が倒れてきたり、看板や割れた窓ガラスが降ってきたりすることがあります。こうした危険物を避けましょう。運転中は徐行して道の端の安全な場所に停車しましょう。大勢がいる場所では慌てて出口に向かって走るなど群衆パニックを引き起こす行動はしないことが肝心です。

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