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感動の場―点

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北海道倶知安町

■『平野で』1988年小川原脩画
「『感動の場―点』でどうだろう、点がたくさん集まり、まとまる、それが美術館ということかな」と小川原脩は連載当初に発案し、それがそのまま、この作品紹介コラムのタイトルになりました。1998年の美術館着工を機に始まった連載は開始して25年が経ち、小川原脩から2名の学芸員へ、そして学芸スタッフを交えた形へと執筆者を変えながら、掲載300回を越えました。(今回は308回目です)
この作品は1998年10月号で紹介され、小川原本人による文章が寄せられました。1986年の暮れから87年の正月をインドのウッタルプラディッシュ州で過ごした時のことを振り返っています。『…ウッタルプラディッシュ州はインドでも最も豊かな土地なのだろう。サトウキビの収穫期なので、どこを通っても収穫したサトウキビのくきをいっぱいに積んだ車を水牛がひいて行く。行けども行けどもという感じだ。この豊かな農村が、インドの経済を支えているのだろう。農家の庭先のようなところで、麻袋につめられた穀物らしいものを見かけたのが印象に残ったし、はちきれんばかりの麻袋の量感が、この地の象徴と思って鳩(はと)を飛ばし、素焼の壺(つぼ)とをアレンジして、インドの農村への讃歌(さんか)という意味を持たせた作品である。…』
作者本人や学芸員が添えた言葉とともに絵を見ると、また違ったものが見えてくるかもしれません。
文:沼田絵美(小川原脩記念美術館副館長)

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