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ふるさと探訪

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北海道倶知安町

■倶知安機関区転車台 491回
転車台(ターンテーブル)とは、蒸気機関車の進行方向を効率良く変えるための装置ですが、倶知安駅西側にある公園「くとさんパーク」の構内にも、転車台が鉄道遺構として残されているのをご存じでしょうか。
函館本線倶知安駅は、1904(明治37)年に北鉄線主要駅として民営により開業しました。その後、倶知安機関区と名前を改め、函館本線や室蘭本線(胆振線)、岩内線が集中する重要な機関区となりました。
そこで大いに活躍したのが倶知安機関区転車台です。この転車台は、1957(昭和32)年に電動式に更新された20メートル級・3点支持型と呼ばれる大型のもので、当時主力貨物機関車だったD51よりも2メートルほど車体の大きいC62にも対応していました。円状レールには雪よけが取り付けられており、豪雪地域ならではの特徴を備えています。最後は1988(昭和63)年4月29日から1990(平成2)年まで、夏季の体験列車として復活した「C62ニセコ号」の方向転換のため稼働しました。
この転車台は、2030年度末に予定されている北海道新幹線倶知安駅開業に伴い、周辺整備の一環として撤去も検討されています。倶知安の発展に大きく関わった鉄道遺構。どのように後世に伝えていくべきか、考えていかなければなりません。
文:小田桐亮(倶知安風土館学芸員)

転車台に関する写真や情報をお持ちの方は、ぜひ風土館にご連絡ください

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