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ふるさと探訪

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北海道倶知安町

■羊蹄山のタンポポ 483回
夏空がまぶしい季節となりました。道端や土手、野原、公園など至る所で、タンポポの花を見かけます。タンポポはキク科の多年草で、日本にはエゾタンポポやカントウタンポポなど約20種が自生し、セイヨウタンポポ、アカミタンポポの2種が帰化しています。
今、私たちがよく目にするのは外来種のセイヨウタンポポです。しかし、羊蹄山にはかつて「オダサムタンポポ」と呼ばれるタンポポが自生していたことを知っていますか。
オダサムタンポポは、1926年8月8日、小田切辰太郎が樺太島の栄浜村(さかえはまむら)「小田寒(おださむ)」で採集したことから名付けられた和名です。日本には羊蹄山と檜山郡の大平山(たいへいざん)にのみ自生しているとされていましたが、後の研究で、「オダサムタンポポ」と見られていた羊蹄山のタンポポは「エゾタンポポ」であると発表されました。
エゾタンポポは、日当たりの良い低地や山地の草地、林縁、林内、時に羊蹄山のような高山帯に生え、5~7月ころに花を咲かせます。見た目は同じ黄色い花でも、花の下の緑色の部分(外総苞片(がいそうほうへん))が反り返っているものがセイヨウタンポポ、反り返っていないものが日本のタンポポです。町内を散歩するときや羊蹄山へ登山する際は、エゾタンポポを探してみてはいかがでしょうか。

文:滝澤クリスティーナ(倶知安風土館学芸補助員)

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