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自治体の皆さまへ

地域おこし協力隊 長谷川彩の活動報告書 vol.34

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北海道大樹町

■地域資料を残し続けることの大切さと難しさ
6月7日に広尾町で浦幌町立博物館学芸員の持田誠さんによる講演がありました。地域資料の収集と地方博物館の実情について主にお話をされ、広尾の海洋博物館も今後の在り方について問われているということでした。どの自治体でもいえることですが、地域資料の収集と保存に割ける人員や予算が非常に限られていることは理解できます。でも、ここでその努力を怠れば歴史が断絶してしまうことにもなりかねません。持田さんの「今は明治以降のモノを収集できる最後の時代、町民も自治体も体力があるうちに記録を残さないと」という言葉が印象的でした。
打って変わって7月1日。音更町の生涯学習センター内にある音更町郷土資料室がリニューアルしました。お世話になっているデザイナーさんが全体のアートディレクションを務めており、私も早々に見学へ行ったのですが、地理や歴史、アイヌの暮らしや農業の変遷についてなど音更町のあらゆることが展示されており、とても見応えがありました。デザイナーさんを介し、記憶が曖昧になって過去が過去のまま忘れ去られてしまう前に「今しかない!」と資料館の再編に尽力した方々の思いを聞き、胸が熱くなりました。
地域資料を残せるのは、その地域でしかありません。私は、いつのまにかこの数十年の記憶をどこかに置き去りにしたまま呑気に令和の時代を生きているような気がするのです。取り返しのつかないことになる前に、真剣に考えなければならないことだと思います。

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