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町政執行方針(1)

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北海道天塩町

第2回町議会定例会が6月19日から開かれ、吉田町長が次のとおり町政執行方針を述べました。

令和5年第2回天塩町議会定例会の開催にあたり、町政執行に臨む私の所信を申し上げます。
私は、町職員としての経験や町民の皆様との対話の中で、対話を重視した合意形成と政策立案の大切さを心に刻み、「対話・協働・調和でマチを一つに」をスローガンとしました。
町民の皆様との「対話」はマチづくりの原点であり、寄り添い、常に同じ目線であることが、必要な行政サービスを提供するための基本です。これからの未来、この基本なくしてマチづくりは実現しません。子どもからお年寄りまで笑顔あふれるマチへ、世代を越えて相手を思いやりながら暮らせるやさしいマチを目指し、町民の皆様、議員の皆様との信頼関係のもと、同じ方向を向きながら全力で取り組む所存です。
町民の皆様の暖かいご支援と期待を胸に、直面する課題の一つ一つに是々非々で対応し、協働のもとに未来を見据えた政策判断を行い、この4年間の町政を担う重責を務めてまいります。
政策方針につきましては、産業、福祉・医療、教育、地域、財政の「5本の柱」を重点政策として位置づけ、活力あるマチづくりを推進します。
主要な政策方針についてご説明申し上げます。

I 産業
■産業の振興と後継者育成の推進
基幹産業であります農林水産業、商工業には、未来の「天塩」を担う若者の活気があふれています。産業において人づくりを進めることは、未来を築き、誰もがふるさとに住み続けたいと願う地域の実現、永続・発展に繋がることと存じます。皆様の一人一人の声を、衆知を結集して全産業の振興に取り組みます。

(1)農業への支援体制の充実
足腰の強い農業経営を確立するため、草地の生産性確保のため、国や道との連携による基盤整備や生産施設の計画的な整備、労働負担の軽減を図るための農業ヘルパー制度の見直しを図ります。また、先進技術と優れた経営感覚を備えた担い手の育成や新規就農者の確保に向け、積極的な国への要望活動を行うとともに、今後も安全安心な牛乳と肉用牛生産を関係機関との連携を強化しながら推進します。

(2)しじみ資源の回復と漁業資源の活用推進
本町の特産品でありますしじみ貝は、最盛期と比べ大きく減少しており、資源の枯渇を防ぐため、関係機関の協力を得ながら、パンケ沼底質改善に継続して取り組み、しじみ資源の回復とパンケ沼の環境改善を図るとともに、豊富な漁業資源の活用と、たくましい漁業経営の展開を図る上で、後継者対策も含めた漁業経営の安定化を推進します。

(3)商工業を核とした町内経済循環の促進
経営基盤の強化と魅力ある商店街づくりを目指し、各種制度などによる財政支援や商工会機能の充実に対する支援を推進します。また、特産品開発の推進と商品化技術の向上を促進するとともに、町内事業者の後継者対策や地域おこし協力隊制度の積極的な活用を図り、観光施設における官民連携を強化するなど、町内経済の好循環を促進します。

(4)民有林の保全と林業振興
災害の抑制、二酸化炭素吸収による地球温暖化防止をはじめとした森林の公益的機能を十分に発揮できる森林づくりを実施するため、森林環境譲与税の効果的な活用を図りながら、民有林の保全と振興を図ります。また、木や森との関わりを深め、学び、ふれあいの中で生まれる子ども達の豊かな心の醸成を推進します。

(5)経営安定化のための国・道との連携
社会情勢が大きな変化を迎える中で、経営の安定化を図るためには、産業の担い手の「現場の声」を国・道へ届けることが最重要であることから、留萌管内、関係市町村と連携した積極的な要望活動を行います。

II 福祉・医療
■医療の充実とお年寄りに優しいマチへ
お年寄りがいつまでもいきいきと住み慣れた地域で生活できるマチを目指すためには、「医療・介護」と「交通手段」の充実は欠かすことのできない施策です。医療・介護分野の人員不足は喫緊の課題であり、人材の育成・確保策について検討を進めながら、マチの将来を担う人材の充実を図ります。また、交通手段につきましても、皆様が利用しやすい環境となりますよう交通体系・サービス充実を図ります。

(1)常勤医師の複数配置と医療スタッフの安定確保
町内唯一の医療機関であります天塩町立国民健康保険病院におきましては、平成30年1月以降、常勤医は整形外科医1名体制で運営しております。過疎地域における医療の確保は大変厳しい状況ではありますが、関係機関との連携を図りながら、現診療体制を維持していくとともに、内科医など医師の複数配置と医療スタッフの安定確保に最大限努めてまいります。

(2)介護職員及びホームヘルパー人材の育成と充実
高齢者の要介護等認定者は全国的に増加しており、本町においても年々増加傾向にあります。また、介護サービス基盤の整備に伴って、その担い手の確保が必要となっている中、介護現場では人手不足が深刻であり、介護従事者の確保・定着に向けた総合的な取り組みを実施するため、関係機関との連携を強化し、介護職員やホームヘルパー人材等の育成と充実を図ります。

(3)町民が利用しやすい交通手段の確保
生活移動の確保は、住みよいマチづくりに欠かすことのできない施策です。地域間移動におきましては、地域間幹線交通へのアクセスを検討しながら幹線系統の維持確保を推進します。また、町内移動におきましては、(仮称)町民パスポートの導入など、ハイヤー運賃助成券制度等の見直しを行い、町民が利用しやすい交通支援策となるよう推進します。

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