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市長コラム 夢かなうまちおびひろ

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北海道帯広市

■関係性
帯広市長 米沢則寿
長期にわたり他者と距離を置くことや移動などの制約を受けた感染症の流行は、経済活動や人々の暮らし方にさまざまな変化をもたらす機会となりました。
こうした中、社会や政治、地域や組織などに対して無関心となったり、新しいつながりを広げることに消極的となり、家族やごく親しい人との範囲に付き合いを狭める傾向が強まるなど、最近、人と人との関係性が“空虚”になってきているのではないかと感じることがあります。
「人と人」の関係に限らず、「企業と企業」「国と国」、さらには「経済発展と環境問題」など、世の中にはさまざまな関係が存在しています。
そして、その関係性も「競争・競合」「対立」「共存」「ウィン・ウィン」など、さまざまです。
人類の豊かさと地球の健全性の持続を目指した世界共通の目標「SDGs」。17の目標の中には、経済成長と環境保護など、一見、相矛盾する目標もありますが、SDGsは、どれか一つの目標を達成するのではなく、それぞれが節度や配慮を持ちながら、互いの関係をバランス良く両立させることで、全体として持続可能な新しい社会をつくっていくことを目指しています。
ポストコロナの時代では、人と人、企業と企業などが接点を持つことで新しいものが生まれる、いわば“実態”が生まれる関係性はもとよりですが、相手の都合も考えながら、ともに向上していく「協調・連携」の姿勢が、より大切になってきていると感じています。
十勝19市町村で取り組んできた「フードバレーとかち」も、それぞれのまちの強みを生かし、域内外の企業とも連携することで、新しい価値をつくり地域全体の活性化につなげていく考え方です。
また、この地域では、起業・創業を目指す人と国内外で活躍する経営者との触発により、今までにない事業を発想し、チャレンジする人材育成にも継続して取り組んできています。
さらに最近では、この地域に魅力を感じるファンの視点を地元企業の商品開発などに生かす試みや、首都圏の企業に勤める人たちと帯広のまちなかの事業者が集まり、これからの中心市街地について考える動きも活発化しています。
お互いの温もりを感じられるような、暖かく多様な関係性があるまちは、コロナ後においてもポジティブな人たちが集まり、明るい未来を拓(ひら)いていけると考えます。

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